第69録 ろくでもない再会
前回のあらすじ
・【ギルド特別派遣員】に就任!
・新たなる冒険の香り
今回は、久しぶりに奴が登場
【ギルド特別派遣員】への任命を受けた俺は、皆と共にギルドが取ってくれていた宿へとやって来た。そしてそのまま夕食を楽しみ、皆と雑談を交わしたあと、各自の部屋で休む事となった。
流石はギルドが取ってくれた宿といったところか、調度品は多くないが、それの質は高い。
「これだけでもなってよかったと思えるな……それじゃ、ちょっと早いけど寝るか」
ベッドも例に漏れず、柔らかな感触だった。俺の意識は直ぐに落ちていき……
「久し振りじゃな。マキジよ。わしじゃ」
「……」
あの真っ白な世界で……何故か、ジジ神と相対していた。
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「なんじゃ、もしかして久し振りの再会で驚き声も出んのか? ほっほっ」
「……いや、まぁ、驚いてはいますよ。はい」
驚き以外では、もう面倒くささの方が勝ってるけどな!
「で、なんのご用でしょうか。正直嫌な予感しかしないですけど」
「なんじゃ、開口一番言いよるのぉ。まぁ先ずはここまでようやっとると一言伝えようと思っての。中々頑張っておるようではないか」
「そうですね。なんの説明も無いまま森にぶっ飛ばされた挙げ句、直ぐ様ゴブリンに殴られて再会して、スキル修正と言う名の雷撃で送り返されたにしては頑張ってると思います」
頑張ってるのは頑張ってるが、最初が森でなければもっとやりようがあったとは言いたい。
「まぁそういうでない。あれじゃ、こっちも忙しいんじゃ」
「最初にあったとき暇潰しに覗くとか言ってたのに!?」
「細かいこと覚えとるやつじゃな! そんなことばっかり言うとるとパーティーのおなごに嫌われるぞい!」
「ほっとけ!」
もう、このジジ神ホントに俗物だな!
「で、ホントになんの御用なんですか。何にもないのに俺を呼び出すなんてことはないでしょう?」
「うむ。実はな……ちと面倒なことになっての」
「今も大概めんどくさいことになってるんですが。主にスキルで」
「いいから黙って聞くのじゃ! よいか! わしは知っての通り地球の神の一人じゃ。今お主のいる世界の神ではないそれはわかるな?」
うん。最初にあったときそんなこと言ってたからな……正直、コレが地球の一神とか考えたくないけど。
「でじゃ、当然この世界にも神がおるんじゃが……実はな、お主をこの世界に送ったのはわしの独断での? こっちの世界の神には無断でやったのじゃ」
「なにしてんの?!」
それ間違いなく怒られるやつでは!?
「でな? お主に与えた【分析】あるじゃろ? あれの情報元がちと不味いものでな……バレた」
「え?」
「だからこのマナルガムの女神にバレたんじゃよ……御主を転移させたのが」
「……」
どうしよう、そんな告白されても俺はどうしようもないし、何なら何してくれてんだと大声で叫びたいんだけど。
「で、それを俺に報告してどうするんですか」
「いや、御主と話したいらしいんでの。取り敢えず今から来るらしいから、ちょっと待っといてくれんかのぅ」
「いや、待つもなにも俺自分じゃ帰れないんですけど」
「うむ、まぁそうなんじゃけどな」
どうしよう、段々シバきたくなってきた……
等とジジ神に対する不満を募らせていると、急に視界が輝き始めた。て言うかむしろ……
「まぶしっ!」
「流石はマナルガムの唯一神だけあって後光が凄いのぅ。ほれ、直視できるようにしてやるわい」
ジジ神がそういった瞬間、あれだけ眩しかった視界が元の白い世界に戻る。
「ちょっと! 何してるんですか! 私の姿が見えてしまうでしょう!」
「見えんと話も出来んじゃろう。流石わし、粋な計らいと言ったところじゃな」
「一応私達神なんですよ?!」
そして、光がなくなった視界には、とってもグラマラスでセクシーな女神様が降臨されていたのであった。
……ジジ神と凄い言い合い始めちゃったけど。
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「こほん。あなたがヨコシマ・マキジですね? 私はマナルガムの唯一の女神。ルージェニア。私の姿を目に出来ること、光栄に思いなさい」
「あ、はい」
「ちょっと! もうちょっと驚くとかあるでしょう! 何でそんなに平然としてるのかしら!?」
いやだって……さっき登場してジジ神に光が消されたあと、凄い口喧嘩してたのを見てたらその、敬う気持ちとかがですね?
「えぇっと、何か私にお話があるとお聞きしているのですが」
取り敢えず丁寧に聞いておこう。
「はっ! ……そうでした。マキジ、貴方は地球からそこの神によって転移してきた。それは間違いありませんね?」
「はい。その通りです」
物凄い不本意な理由ではあるがな!
「そうですか……では少し不味い事になりましたね……」
「……私がいるとなにか不都合があるのでしょうか?」
俺が正直に答えると、何やら悩み始めた女神様。
流石にここまで来て「あなたの存在は認められません」とか言われて消されるとか勘弁願いたいんだが……
「……実はですね。そこの地球の神が貴方を転移させたせいで、私の予定が狂ってしまったのです。勇者を召喚する、という」
「はぁ。勇者を……でも【勇者】なら居ましたよ?」
物凄い迷惑かけられはしたけども。
「あれは自称【勇者】です。私が言っているのは異世界から召喚された勇者の事なのです……」
あー、良くあるやつか。異世界に召喚されて「魔王を倒してください!」的なやつ。
……えっ、それをしようとしてたってことは……
「……もしかしなくても、魔王、これから先で生まれるんですか?」
「はい……」
「……えぇ……」
「異世界から人を呼ぶのは多大なる影響があるので、本来一人くらいが限界なのです。ですから、魔王が生まれそうな気配がしたときに呼ぼうとしていたんですが……」
「……既に居たと」
俺はジジ神の方を見る。
「な、なんじゃ。そんな目で見るでないわい! 知らんかったんじゃもん!」
じゃもん、じゃねぇ!
くそっ! この空間に呼ばれるとろくなことがない!
これは面倒なことになりそうだぞ……
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