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ダーツで始まる異世界転移冒険録〜【阻害】スキルが存外チートだった件~  作者: 奈良よしひろ
1章~現実はダーツのように運任せとはいかない~
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第25録 マールさんとデート①

前回のあらすじ

・酔っぱらいマールさん

・ロイドさんの頼み


今回はタイトル通り

 

 宴会から帰り、ゆっくりと体を休めた翌日。

 俺はマールさんとセーフハウスのリビングで顔を合わせていた。

 ……昨日はその、ちゃんと背負って帰ってきました。えぇ。

 見かけによらずマールさんも立派なものをお持ちだった……じゃなくて。

 今は目の前のもじもじマールさんを何とかしないと。


「……あの、マキジさん……昨日は、その、なんといいますか……」

「えぇっと……あんまり気にしないで。お酒で失敗するのは誰でもあることだよ」

「せ、背負って帰って貰ったみたいで……あの、重くなかったですか……?」

「全然だよ。ほら、俺STR低いけどマールさんを運ぶのは平気だったし」

「そ、そうですか……」


 ていうか、何故寝ていたマールさんが俺に背負われて帰ってきたことを知ってるんだ……

 ……まぁ、ヴァージニアさん辺りが教えたんだろうけどさぁ……


「……」「……」


 うぅ……こういう時何を言えばいいんだ……


「あ、あのさ」「あ、あの!」


 ものの見事に声をかけるタイミングが被る。

 お約束みたいな事をやっている場合ではない!


「あ、ごめん。いいよマールさんからで」

「あ、はい……すいません……」


 取り敢えず先に話して貰おう。

 もじもじマールさんは可愛いけど、何時までもこうしてられないし。


「えっと……その……デ、デートなんですけど……」

「あ、ごめん。それは俺から言わせて」

「ひゃ、ひゃい!」


 しまった……別のことかと思ってたらデートの事だったか……

 折角先を譲ったのに情けないなぁ。

 うんでも、流石にこう言うのは俺から言うべきだろう。

 ……カッコつけたい気持ちが無いわけではないからね! 今更だけど!


「マールさん。改めて、今日俺とデートしてもらえますか?」

「は、はい! こちらこそ宜しくお願いしましゅ!」


 こうして、俺とマールさんは二人揃ってセーフハウスを出発した。


 ※※※※※※※※※※


 昼前の大通りを二人で歩く。

 もう既に冒険者達は任務に行ってしまったのか、この時間位になると見かけるのは街の住人が大半だ。

 とは言え流石に人通りは多い。なので……


「「……」」


 ……手は前にも繋いだけど、今回は明確にデートと言うこともあって意識してしまうな……

 手を繋ごうとした時のマールさんなんて耳まで真っ赤になってたし。

 ……やっぱりまだ出会って間もないし、デートと言ってもこう言う手を繋ぐとか、止めておいた方が良かっただろうか。


「あー……やっぱり手は離します?」

「い、いえ! 大丈夫です! その、嫌と言うわけではないので! 恥ずかしいだけなので!」

「そ、そうですか……」


 そう言われるとなんかこっちも恥ずかしいんだが!

 そんなやり取りをしていると……


「なんだいなんだい! 初々しいねぇ! ちょっとそこのお二人さん! こっちへ寄っておいきよ!」


 威勢のいい露天のおばちゃんが声をかけてきた。

 ……小物を取り扱っているのか。


「見りゃわかるけどね、うちはアクセサリーなんかの小物を扱ってんのさ。折角だしなんか買ってっておくれよ!」

「へぇ……アクセサリーですか」


 マールさんが興味を引かれたみたいだな。

 ……よし!


「……気に入ったのがあればプレゼントするよ」

「え!? でも悪いですよ、マキジさんこれから王都に……」

「いいんだ。トロールの報酬もロドリゲスさんから貰ったからね。余裕はあるんだ。俺のお願いで付き合ってもらってるし、これくらいさせてよ」


 トロールの撃破報酬を上乗せして貰った俺のお財布は潤沢だ。

 結構な銀貨が入っている。


「……分かりました。じゃあ……これを」


 そう言ってマールさんが選んだのは、銀細工の施されたイヤリングだ。これは……天使だろうか?


「……慈愛の天使、ですよ。ここに彫られているのは。私のような回復術士を祝福すると言われています」


 そう言って彫刻の天使について教えてくれる。


「そうなんだ……じゃあ、これを下さい」

「毎度! ホントは銀貨15枚なんだけど、初めてのプレゼントみたいだからねぇ。10枚にまけといてあげるよ!」


 値札は見ていなかったが、大体1万5千円だったのか。

 ……うーん、こう言うアクセサリーとか買ったことないから相場がわからんな。【分析】すればいいんだろうけど……ちょっと不粋かな。


「じゃあ、これで」

「丁度ね! 毎度あり!」


 威勢のいいおばちゃんからイヤリングを受け取る。


「えぇっと……ごめん着け方とかちょっと分からないんだ。自分で着けてもらうことになるけど……いいかな?」

「いえ! 大丈夫です! (逆に慣れてるのもどうかと思うので)」

「ん? 何か言った?」

「イエナニモ!」


 そう言いながらイヤリングを受け取ると、右耳に着けるマールさん。そして着け終わると、髪をかきあげて見せてくれる。

 ……ちょっとドキッとしちゃうな!


「どうですか?」

「っと、うん。月並みだけどよく似合ってる。見蕩れちゃったよ」

「あ、ありがとうございます……」


 いや、ホントによく似合ってるな。そうとしか言いようがない。


「あ、あの、マキジさん」

「なんです?」

「私からもプレゼントしちゃ駄目ですか……?」


 そう言いながらこちらを見上げてくるマールさん。

 上目遣いは反則だと思いますッ!


「そ、それじゃあ……これを」


 実はさっきマールさんが選んだイヤリングと同じ彫刻が彫られたプレートが、ネックレスにしてあるものが置いてあって、ちょっと気になっていたのだ。


「あ……それも慈愛の女神ですね。ふふふ、お揃いです」


 そんな事を言いながら、サッとおばちゃんに支払いを済ませたマールさんは俺の前に来てつま先立ちになると……


「これは私、着け方知ってますので。着けさせてくださいね?」


 何だろう、さっきまであんなに恥ずかしがってたのに急にグイグイ来るな!?


 そう思いながら、マールさんが着け易いように屈む。


「……はい、出来ました……マキジさんも似合ってますよ」

「はは、アクセサリーなんか着けたことないからそう言ってもらえると嬉しいよ」


 ……正直アクセサリー云々より、ネックレス着けてもらう間マールさんが近すぎてそれどころじゃなかったんだが……


「ははは! ホントに初々しいねぇ! 見てるおばちゃんが照れちまうよ!」


 おばちゃんに言われて周りを見ると、結構な視線を向けられていることに気が付いた。


「ええっと、そろそろ行こうか!」

「そ、そうですね!」

「またきておくれよー!」


 二人して恥ずかしくなった俺達はそそくさと逃げるようにおばちゃんのお店を後にした。

続きが気になるぞい!な貴方も、なんじゃつまらんのぅ、な貴方も下の☆から評価して頂けますと作者が泣いて喜びます。

気に入って頂けたらブックマークも宜しくお願いします~。

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