第111録 内務大臣ブレナンテ
前回のあらすじ
・皆の正装、似合ってるな!
・王城へ出発!
今回は王城へ到着&内務大臣登場
「おぉ……やっぱり近くでみると迫力あるなぁ」
「そうですね。綺麗とか美しいという気持ちもありますけど、何より力強さを感じます」
「確かに、そう言われるとそんな気がしてくるよ」
グウェン王子の先導する馬車の後ろ、迎賓用の馬車に乗り込んだ俺達は、揺れる馬車の窓から近づいてくる王城の偉容に圧倒されていた。
馬車は既に城門を越え、間も無く城に着くかと言った頃合いだ。ここまで来ると、上のほうを見続けたりするのは辛い。
「うぅむ……流石はオースティン大陸でも有数の大国の城……ここに忍び込むのは骨が折れそうでござる」
「いや、今から招待されて行くのにそう言うこと言うの止めようよ……」
「おっと、申し訳ないでござる。こういう侵入の難しそうな建造物を見るとつい……」
つい……じゃないよ、全く。御者の人もいるのに……
まぁでも、さっき通った城門の警備も凄く厳重だったし、忍者のララーナからすると気になる所ではあるんだろうな。
【でも、どうすればこういった防備の厚い施設にどう潜入するか、という考察をするのは悪くない。【以心伝心】でちょっと相談しよう】
【お、エレミア殿は話が分かるでござるな! という事で主殿。声は出さないので許して欲しいでござるよ】
【……はぁ。程々にね……】
何だかんだエレミアさんとララーナは気が合うんだよなぁ……天然キャラと知的キャラって相性いいんだっけ……?
「まぁまぁマキジくん~二人が楽しそうだしいいじゃない~。それよりも、ほら~お出迎えよ~?」
「? お出迎えですか?」
「あ! ほらマキジくん、城の入り口の方に!」
マールの声に、城の入り口の方をみやると、確かに何人か人が立っているのが見える。
……何だか鎧を着てる人も見えるんだけど。
「……あれ、騎士に護衛された王族のように見えるのは俺だけですかね」
「ん~、どうかしらね~? 貴族の位が高い人にも護衛の騎士はつくことがあるから~。王族とは言い切れないわね~」
「あ、そうなんですね……でもその法則でいくと、あそこに立ってるのは少なくともこの国の偉い人ですよね」
「まぁそうなるわね~」
ですよねー……あー、なんか緊張してきた……
「マキジくん、大丈夫ですか? 【カーム】でもかけます?」
「いや、魔法に頼るほどでもないよ。んっ!」
緊張する俺に、マールが精神を落ち着かせる魔法をかけるか聞いてくれるが、この程度のことで魔法に頼るのもな。
俺は気合いを入れるために両手で頬を叩く。
「よし! 気合い入った! もう大丈夫だよ」
「ゴブリン討伐の時からですけど、マキジくん切り替え早いですよね。そう言うところ、安心出来るのでいいと思います!」
「あはは、ありがとう」
「皆様、そろそろ正面入り口に到着致しますので、下車の御用意を」
どうやらマールと話している間に、遠いと思っていた城の入り口に着いたらしい。
御者さんの声がかかったあと、少しすると馬車も停車する。
「よしそれじゃ、一応俺が先に降りるよ。皆は後からどうぞ」
そう言うと、御者さんが開けてくれた扉から、足場を使って降りる。
……こう言うときは、本で読んだことがあるだけだけど、男性がエスコートした方がいいんだよな……? パーティーとかじゃなくて受勲式だけど。
「はい、マール。お手をどうぞ」
「は、はい。ありがとうございます」
ローブの袖からソッと出たマールの手を取り、支える。
無事にマールが馬車から降りると、次の相手に手を出そうとした、のだが……
「はっ!」
「ちょっ!?」
……お次のララーナは軽いジャンプと共に空中で一回転、そして音もなく地面へと着地を決めた。
「ふふふ、主殿のお手を煩わせることはないでござる……ここは忍らしく華麗に登場と言った次第にて」
「あぁそう……華麗かどうかは置いておいて、確かに目立ってはいるよ……」
ララーナの登場で、入り口の人達がざわついてるからね……
「さて、じゃあ気を取り直してお次はエレミアさん。どうぞ」
「……(こく)」
取りあえずララーナはそのままに、エレミアさんの手を取り、支える。袴がちょっと動きづらそうだ。
【ありがとうマキジ。慣れない服だから助かる】
【いえいえ、どういたしまして】
エレミアさんが終われば最後の一人、マリアさんだ。
「お待たせしました。マリアさんどうぞ」
「うふふ~、ありがと~」
そうしてマリアさんを無事に降ろすと、漸く入り口で俺達を待っていた人物が声を発してきた。
「冒険者ヨコシマ・マキジ殿、そしてそのパーティーメンバーの皆様、お待ちしておりました。私はこの国の内務大臣を取り仕切っております、ブレナンテ・アコディオルと申します。まずはこの度の受勲式への出席を快諾して頂き、ありがとうございます」
「は、はい。こちらこそ、国からという身に余る称号を頂き、恐縮です。本日は宜しくお願いします」
「ははは、そう固くならずとも。あなた方は今日の主賓なのですからな。さぁ、先ずは式の予定などを説明させて頂きたい。控え室を用意していますので、ご案内しましょう。こちらです」
そういうとブレナンテさんは城へと入っていく。
遂に王城の中に足を踏み込む訳だ……! ドキドキするぞ!
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