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第109録 グウェン王子再び

前回のあらすじ

・家に帰ろう!

・グウェン王子、再登場!

 

「あー、その、殿下。少し振りで御座いますね。ところで今日いらっしゃったのは公務でしょうか、私用でしょうか」


 急な第三王子の御登場に脳が追い付いていかない。

 お陰さまで俺の反応は王族に対するものとは程遠いものだ。


 いやほんと、急にというかついさっき家買ったばかりなのにどうして場所がわかったんだ……王族怖いぞ……


「うん? まぁそうだな、半々と言ったところか。なので別に殿下等と呼ぶ必要はないぞ?」

「それではグウェン様と。それで、開口一番に仰られたことが本当であれば、受勲式の日取りが決まったようですが」

「うむ、そうだ。受勲式の日取りを伝えに来たのだが……折角家を買ったのに私は入れてもらえないのか?」

「えぇっと、ホントに今日買ったばかりで掃除もなにもしてないんですが……」

「構わん構わん。場末の酒場よりは汚くはないだろ? ふふふ、【竜殺し】の拠点初訪問は私がいただきだな!」


 ……相変わらずだなこの放蕩王子様は。

 まぁでも王族と立ち話なんて普通あり得ないもんな。取りあえず談話室のソファーとテーブルに案内するか。


「わかりました。では中にご案内します……ごめんララーナ、エレミアさん、ちょっと談話室を先に使わせてもらうよ」

「なに、問題ないでござるよ」

「……(こくこく)」


 さて、それじゃあ王子様を我が家にご招待といきましょうかね。


 ※※※※※※※※※※


「ほぉ、外から見てかなり大きいとは思っていたが、中々の広さだな」

「そうですね。家でもありますけど、パーティーの拠点でもありますから。こちらが談話室です。どうぞ」


 入り口から中に入ったグウェン王子の第一声は、がらんとしたエントランスによく響く。

 王子様に広いと言ってもらえるということは、やはりこの拠点は大きい物件に入るんだろう。


 そんな事を思いながら、談話室の扉を開いてグウェン王子を中に招く。


「あ、ソファーに座るのは少し待ってください……【クリーン】」


 ギルドの管理でたまに清掃はしていたみたいだけど、やはりある程度埃や汚れはあるからな。

 後で拠点と家具類に【汚損阻害】をかけておこう。


「ほぉ、【生活魔法】か。城にも使えるものが何人かいるが、いつ見ても便利だな。では綺麗になったところで座らせてもらうとしよう!」

「はい、どうぞ。ララーナとエレミアさんもこっちに座って」


 俺が二人を隣に呼ぶと、それぞれ左右に腰を降ろす。

 ……そこそこ大きいソファーだけど流石に三人座るとそこまで余裕ないな。ちょっと肩が触れあうというかなんというか……隣に座ってもらったのは失敗だったかもしれない!


「ははは! 両手に花だな! 羨ましいぞ!」

「ちょっ、もうからかわないでくださいよ……あ、こちらどうぞ」


 俺は【ストレージ】から予め淹れておいたお茶と、焼き菓子を取り出すと、机に置く。


「あぁ、すまんな。頂くとしよう」


 そう言うと、なんの躊躇もなく俺の出したお茶を口にするグウェン王子。出した俺が言うのもなんだけど、一国の王子が出されたお茶を何の疑いもなく飲むのはどうなんだろうか……


「うん? どうした? 私の方をじっと見て……もしかして、そっちの()があるのか?」

「な!? 主殿!? 本当でござるか!?」

【……マキジ、そんな趣味が……】


 ちょ! なんてことを言い出すんだこの人!?


「急に何を言い出すんですか!? 違いますよ! 一応面識があるとはいえ、出された飲み物に何の疑いもなく口をつけたので意外に思っただけです!」

「あっはっはっは! 冗談だ冗談! まぁなんだ、一応こういう道具を持っているのでな」


 そういって首に下げているネックレスを指差すグウェン王子。

 ……あのネックレスが何か特別な道具なんだろうか。


【恐らく【毒素無効】か何かのスキル効果を持つ魔道具だと思う。古代遺跡辺りで発掘された魔道具は高性能なものが多い】

【へぇ……【毒素阻害】を【刻印術】でアクセサリーに刻めば同じことが出来るかな?】

【……出来るかもしれないけど、目立ちに目立つと思う】

【……ですよね】


「まぁ兎に角、これのお陰で食べ物等はあまり気にしなくても良いのだ」

「そうでしたか。こちらも余計なことに気をつかってしまって申し訳ありませんでした」

「いや、構わん構わん。それに、そういうことを心配してくれる者は私の周りにはあまりおらんからな。新鮮だったぞ」


 ……やっぱり第三王子という立場だと、扱いも第一王子とかに比べると悪くなるんだろうか。


「まぁそれはいい。それで、受勲式の日取りの話だが」

「あ、はい。何時になったんでしょうか」

「一週間後、王城にて執り行うこととなった。当日はこの家に迎えの馬車が来る予定になっている」

「……わざわざ王城から迎えが、ですか」


 うぅ、あまり大事にならないといいんだが……たぶん無理なんだろうなぁ。


「あぁ、あとのスケジュールは当日、王城で説明されると思う。まぁそこまで肩肘張るような状況にはならんだろう。主役は一応、シャルロッテだからな」

「スケジュールは当日ですか……」


 正直不安しかない……が、まぁ腹をくくるしかない。


「……わかりました。一週間後、この家で馬車をお待ちしております」

「あぁ、頼むぞ。ではもう少しゆっくりしたいところではあるのだが、私も流石に今回は色々と手伝わされていてな。お(いとま)させてもらうとしよう」


 そう言うと、グウェン王子は残ったお茶を飲み干し、席を立つ。

 それに合わせて俺達も席を立ち、家の出口までグウェン王子を見送る。


「すいません、大したお構いもできませんで……」

「いや、こちらもギルドで所在を聞いてすぐだったからな。では一週間後に城で会おう!」


 そういって颯爽と馬車へと戻るグウェン王子。

 馬車が見えなくなるまで見送ると、家へと戻る。


「さて、受勲式は一週間後か。マール達が帰ってきたら伝えないとな」

「そうでござるな。夕食の時にでも伝えるとするでござるよ」

【それがいい。それまではさっきまでの予定で動くとしょう】


 そうだった。マール達が帰ってくるまでに家具を出してしまわないとな。

 エレミアさんに言われてベッドのことを思い出した俺は急いで、二階へと上がるのだった……

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