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ダーツで始まる異世界転移冒険録〜【阻害】スキルが存外チートだった件~  作者: 奈良よしひろ
1章~現実はダーツのように運任せとはいかない~
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第5録 辺境の冒険と神秘の街【アレグレッテ】と御約束

前回のあらすじ

・太陽の剣とおしゃべり

・スキルバレテーラ

・森脱出


今回は街に着いてからいつものお約束です

 

「さて、ここまで来れば街までもうすぐだ」


 森から出て街道を歩いていると、ロイドさんが声をかけてきた。


「ただ、マキジは身分証を持っていないだろうからな……街に入るとき通行税がかかるわけだが……持ってないよな?」

「えぇ、残念ながら。あと金銭の単位もちょっと覚えてなくて……」

「重症ですね……お金の単位は……」


 マールさんが丁寧にお金の単位について教えてくれる。

 この世界、マナルガムには2つの大陸と複数の国々があるが、通貨単位は全て同じらしい。

 これは昔、この世界に単一国家が出来ていたらしいからだが……その辺はまぁ、今はいいだろう。

 通貨の単位はエネカ。軽く物価を聞くと、10円=1エネカ位のようだ。

 銅貨一枚が1エネカ

 銀貨一枚が100エネカ

 金貨一枚が10000エネカ

 となるらしい。

 銅貨には更に大銅貨、銀貨には大銀貨、金貨は大金貨と言ったように、10倍の価値のあるものもあるようだ。

 因みに通行税は大体銀貨一枚が相場らしい。

 まぁ、幾らだろうが1エネカすら持ってない俺には関係ないがな!


「こんなところですね!じゃあマキジさん、はいこれ!」

「? なんですかこれ」


 マールさんが皮袋を渡してくれる。

 中身を確認すると……銀貨が少しと、大銅貨や銅貨が入っていた。


「ちょっとマールさん! こんなの頂けませんよ! 街まで送っていただいてるのに!」

「良いから受け取ってください! これは私の個人的な御礼と、帰りにスキルを使っていただいた報酬みたいなものです。それに……」

「それにマキジさん、ゴブリンの死体とか色々【ストレージ】に入れて運んでくれてるじゃないっすか! ギルドでその辺も買い取ってもらえるんで、運び賃っていうかそういうのも入ってるっすよ! 気にしないで欲しいっす!」

「そういうことよ。謙虚なのもいいけど、私たちの気持ちも入ってるの、受け取ってくれないと酷いわよ?」

「……俺の言うことが無くなった気がするが、まぁそう言うことだ。気にせず受け取って欲しい」


 皆さん……いい人過ぎる……ジジ神があれだっただけに泣きそう……


「……わかりました。これは有りがたく頂きます」

「はいっ!」


 マールさんの笑顔が眩しい……

 そんなやり取りをしつつ、数十分更に歩くと城壁の様なものが見え始めた。


「あれが辺境の街【アレグレッテ】を囲む城壁だ。デカいだろう?」

「えぇ……凄いですね……」


 語彙力がないと言われそうだが、ホントに凄いのだ。

 高く、そして長く築かれた城壁は、離れていてもその大きさが感じられる。

 現代日本の高層ビルやマンション等も確かに凄い建造物なのだろうが、やはり戦いに備えて作られているからだろうか。何となく違う凄さというか、力強さのようなものが伝わってくる。

 見たことはないが、万里の長城等もこんな感じなのだろうか。


「お! あんまり門に人並んでないっすよ。これなら直ぐに街に入れるっすね!」

「あ~、それは助かるわね。マキジくんが【クリーン】かけてくれたけど、やっぱり早く体洗いたいもの」


 ライルくんとヴァージニアさんの会話を聞きつつ門へと歩く。

 ……ヴァージニアさんの体洗いたい発言で少しそちらを意識したら、からかうような目を向けられたのは秘密だ。

 仕方ないよね! ヴァージニアさんスタイルいいんだもん! 赤髪のポニーテールが凄い似合うし!


「…………」


 などとやっていたら隣のマールさんからちょっと白い目で見られました。元気一杯なマールさんにそんな風に見られるのはちょっとへこむ……


「次の人、身分証か通行税をお願いします」


 しょうもないことを考えてるうちに、順番が来たようだ。

 銀貨一枚を渡す。


「はい確かに。それではあとはこちらの水晶に手を置いてもらえますか?」

「? はい」


 掌に収まる位の水晶に手を置くと、淡く青い光を放ち出した。


「前科等はなしですね。お名前はマキジ=ヨコシマ……と」


 どうやら名前や前科を調べる水晶だったらしい……スキルは【刻印術】と【阻害】、【生活魔法】、【ストレージ】以外は【認識阻害】をかけてあるから大丈夫だろう……


「はい。こちら仮の身分証です。一週間有効なので、それまでにギルドに所属するなりして身分証を得られることをお勧めしますよ」

「あ、はい。有難う御座います」


 親切な門番さんから仮の身分証を受け取り、門を抜け街に入る。

 そこには先に入った太陽の剣の皆さんが居て……


「マキジさん! ようこそ冒険と神秘の街、【アレグレッテ】へ!」


 マールさんが元気よく、迎えの声を掛けてくれたのだった。


 ※※※※※※※※※※


「よし、じゃあまず冒険者ギルドへ報告へ行くか」


 ロイドさんが全員に声をかける。

【ストレージ】にゴブリンの死体やらを入れている俺も先ずはそっちに行った方が良いだろう。

 全員でロイドさんに頷き、大通りを歩く。

 辺境にあるアレグレッテは冒険と神秘の街と言われるように、周辺には未発掘の遺跡群等があり、冒険者が数多く滞在しているらしい。

 未開拓の土地も多くモンスターも多いが、一度古代の遺跡の発掘に成功すれば一攫千金と言うこともあって、他所から訪れる冒険者も多いのだとか。

 大通りには多くの露天が並び、賑わっているのもそんな夢見る冒険者が多いからなのだろう。


「よし、ここだ」


 キョロキョロと周りを見ながら歩いていると、他の建物よりも大きく、頑丈そうな建物にたどり着いた。どうやらここが冒険者ギルドらしい。

 ロイドさん達に続いて扉を潜ると、そこは正にアニメや漫画で見たことのある、酒場の併設されたTHE・冒険者ギルドといった光景が広がっていた。


「おぉ、凄いな。ある意味予想通りというかなんというか」


 ちょっとそんな感想を口にしながら、少し立ち止まってしまった。

 ……それが良くなかった。


「おい! そんなとこに突っ立ってんじゃねぇよ! 邪魔だろうが!」


 背中に強い衝撃を受け、前へとつんのめる。たたらを踏んで何とか倒れることはなかったが、どうやら後ろから蹴られてしまったようだ……


「マキジさん!大丈夫ですか!?」

「え、えぇ……大丈夫です」


 気付いたマールさんが駆け寄ってくる。


「なんだぁ? お前……ロイドんとこの回復術士じゃねぇか。なんだこのもやし、お前らの新しいメンバーかぁ?」

「……っ! マキジさんは黒狼の森で遭難していた方です。私達が見付けて保護しました。これからギルドに報告するところです」

「けっ! 相変わらずいい子ちゃんだなぁ、くすんだ黄金はよぉ。ま、あんなとこで遭難しているような奴は冒険者なんぞ出来ねぇわな! ギャハハハ!」


 言いたいことを言って満足したのか、大柄な男は笑いながら酒場の方へ歩いていった。

 しかし、くすんだ黄金……なんのことだ……?

 というよりもやし=ひょろひょろしてるって表現こっちにもあるのか……というよりもやしあるんだな……ってそうじゃなくて


「……マールさん、俺がボーッとしてたのが悪いんですよ。だから気にしないで下さい」

「でも……っ!」

「いいんですいいんです。気にしてませんから。それより皆さんのところに行きましょう」


 ぶっちゃけ理不尽さならジジ神の方が上だからね。

 納得いかなそうなマールさんを宥めて、ギルドのカウンターの近くに行く。

 そこにはすまなさそうな表情をしたロイドさんが居て……


「すまないな……助けてやろうにも俺が行くと寧ろ話がややこしくなったと思う……」


 そう言って頭を下げてきたのだった。

続きが気になるぞい!な貴方も、つまらんのぅ…な貴方も、評価して行ってくれると、作者が泣いて喜びます。

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