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002 俺の成人式前夜②

外はすっかり暗くなっていた。やっぱりどこの家にも明かりがついている。今夜は誰もが明日の成人式を祝っていて...というのは建前で、実際のところは今夜だけは奥さんに何も言われず、好きなだけ酒を飲めると浮かれたオッサン達が一晩中飲み明かそうとしているだけだ。


「今夜は冷えるな。」


兄ちゃんがガラにもない事をいうので驚いた。確かに今夜は少し寒いかも。


「...成人したらどうするつもりなんだ?」

「どうするって?」

「仕事とか、色々あるだろ。」


あの低血圧な兄ちゃんがこんなことを聞いてくるなんて...今日の稽古で俺に初めて一太刀浴びせられたことがそんなにショックだったのか。


「...村を出るのか。」

「うん、そのつもり。その為に毎日兄ちゃんに稽古つけてもらってたんだから。」

「...そうか。」


そう答えた兄ちゃんは、少し笑っていたような気がした。

ちなみに成人したばかりの若者が村を出るというのは珍しい話ではない。村を出て何をするかはまちまちだけど、俺の場合はもちろん...


「冒険者になるのか。」

「...うん。」

「そうか...頑張れよ。」

「うん!」


何気ない一言だったけど、俺にとっては何より心強い言葉だった。

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