回帰
・・・。・・・?・・・!?
何が起こった?えと、爆発に巻き込まれて・・・。
目が覚めると見たことも無い場所で、俺は佇んでいた。
そして・・・。
俺の体は幼い男児の姿になっていた。
転生魔法、か・・・。
はは、まさか、そんな魔法が本当に存在するなんて・・・。
とりあえず、帰る方法を探さないとな・・・。
あれから7年、俺は元の世界に帰る鍵、転生魔法模造装置を完成させた。
いや、長かった。この世界に来た時は驚いたな。
この世界に来た時、すぐに異変に気づいた。この世界には魔力が無いのだ。それゆえか魔法自体が存在しなかった。
まぁ、外から魔力供給は出来ないが、自分の中の魔力は使えるし、回復もする。多くはないが魔法は使えそうだ。
しかし、魔法が無いだけあって、誰も魔法に対する耐性が全く無い。
精神魔法と洗脳魔法でなんでも思い通りになった。
ということで俺はいまや一国の王となった訳だが。ついに完成させたのた。
この世界には魔法の代わりに「科学」という物が発達している。俺の魔法と科学の力を合わせた結果、出来たのがこの装置。超高温高圧の空間を作り出し、転生魔法の真似事ができる。
しかし、これを使うと国が一つ滅ぶな・・・。
こいつを使うために何か理由が必要だ。
そこで、この世界の歴史からヒントを得た。
どの世界でも争いはあるようで、この世界でも大戦というものが2回起こったらしい。
なら、俺が3回目を起こそうじゃないか。
この世界、案外住みやすかったな。
俺が1番人間でいられた時間だったのかもしれない。
この世界にあまり危害は加えたくない。
だから被害が最小限になるように、装置の使用は近場にあった小さな海洋国で行う事にした。
既に他国に宣戦布告したし、準備は万端だ。
「待っていろ、ソル・キアスター・・・。」
装置の起動ボタンを押し込んだ。
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