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番外編 サイドストーリー「破砕の砲術師」

ソルがニコラスと共に飛び立っていった直後のエリスの物語






ソルは旅立ってしまった。しかもなりたいと言っていた大魔法使いになって・・・。



元々、一度別れてお互いもっと強くなるという約束だったのだが、それでも寂しい。

私はこれからどうしようか・・・。



「お嬢ちゃん、ニコラスの奴を知らないかい?」

声をかけられ振り返ると背の高い女の人がいた。

「えっ?えっえぇ!?あなたは!「破砕の鉄槌」カルマ・ノイさんですか!?」

そこに居たのは大魔法使いのカルマ・ノイさんだった。いったい今日は何人の大魔法使いと会うのだろう。

「え、あぁそうだ。私がカルマだ。で、ニコラスを知らないかい?カイトの死体を処理しに来いってニコラスから連絡があったんだが・・・奴が見当たらない・・・。」


「ニコラスさんならおっきな鳥に乗って飛んで行ってしまいましたよ。」


「そうかい、じゃあ、ちゃっちゃと死体を処理するかね・・・。」


そういってカルマさんは魔法を発動させた。


爆縮魔法(プレッシャー)」・・・大魔法使いであるカルマさんだけが使える魔法。対象に外側から圧力をかけ、潰して、消滅させるという最高クラスの操作魔法。


その魔法が見られる、と思った時。


バン!!!


とカイトさんの死体から音がした。

そして、突然カイトさんの死体が生き返った、いや、起き上がった。

死体の目に光は無く、まるでゾンビのようだ。


死体が動いた事で、カルマさんの魔法は不発。カルマさんは驚いて立ち尽くしていた。


すると死体がカルマさんに向かって攻撃魔法を発動した。

カルマさんに光線が迫る。


不味い!間に合え!!!

私は恐らく今までで最も素早く魔法を構築し発動した。

ソルのくれた指輪が青く光る。(ソルのくれた指輪には魔法詠唱を早める効果がある。)


炎鉄灼弾(ラピッドファイア)


私の手から鉄の弾丸が飛び出す。その弾は被熱により紅く光り輝き、高速回転により空中に火花の軌跡を残しながら飛翔する。


弾はカルマさんに当たる前に光線を弾き、そのまま死体を貫いた。




胸から血を流し、死体は倒れる。今度こそ本当に死んだんだろう。完全に魔力が消えた。




「・・・ありがとう、助かった。君、名前は?」


「えっ?あ、エリス・キアスターです!」


「エリス、君いい才能持ってるよ、大魔法使いにならない?」

「だっ、大魔法使い!?」

「いや、君の才能ならすぐになれるさ、てか、私大魔法使いやめようと思ってた所なんだわ、私の代わりに魔法使いにならないか?」


「・・・いいんですか?」

「こっちからなって下さいって言ってんだ。なってくれよ!」




そうして私はソルに遅れて約一時間後、大魔法使いになったのでした。












半年後


私は大魔法使いとして仕事をしていた。

補佐役として、元大魔法使いのカルマさんが手伝ってくれている。

「エリス君エリス君、君、魔界遠征に行かないかい?」

「はぁ!?魔界ですか!?」

「そうそう、この前、魔界遠征に言った奴らがピンチらしいんだよね、確か君の夫もチームにいるんだろう?」


「・・・行かせてください!」


「おう、行ってこい。」



ソル、私、あなたに追いつきましたよ!

再誕幽電(リバーサンダ)」・・・カイトが自分の体に心臓が止まった後に発動するようにかけていた魔法。

AEDの要領で心臓に高電圧をかけることで心臓の動きを復活させ、一時的に戦い続けられる。

ただし、復活までに脳への血液供給が間に合わず、復活出来ても自我の無いただ戦い続けるゾンビの様になってしまう。

魔力が無くなり、電気が作れなくなるか、心臓が破壊されると今度こそ死ぬ。

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