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魔法の使えない魔法使いはしぶしぶ筋トレを始めました。  作者: スフレ
第1部「魔法の使えない魔法使い」
24/45

卒業式2

カイト サイド


カンッ

コインが地面に落ちた。


俺は勢いよく振り向きソルに向かって手を構える。


ソルはまだ動いてない。

「へっ!馬鹿が死にやがれ!光一文字(ライトストレイト)!」


熱力魔法亜種派生型「光一文字(ライトストレイト)」・・・熱力魔法により電気を発生、発生した電気を一点集中、対象に向かって放つ魔法。その弾丸は一直線の光となって対象に飛んでいく。その速度は時速500km以上。人間ではまず避けることは出来ない。



俺はこの魔法だけを鍛えてきた。本来この魔法は詠唱に5分かかるが俺は努力した。今までに10万回は使っただろうこの魔法は今ではおよそ3秒で発動出来るまでになった。


それゆえに俺の大魔法使いとしての異名は「光弾の射手」。



大魔法使いを馬鹿にした罰だ!死んで詫びろ・・・!








ソル サイド



「死にやがれ!」


おーおー撃ってきたな。しかも一直線かよ。

避けることも出来るんだけどな。


鬼龍闘気により感覚が極限まで研ぎ澄まされた今の状態ならあの光線はキャッチボールくらいのスピードで見える。


だが、今回は受け止める、そしてあの大魔法使いを名乗るアホのプライドをズタズタにしてやろう。


俺は「古龍鉤爪(リュウノカギヅメ)」を発動させて、胸の前に手を突き出す。




バチィィ!!!


光線を受け止めた瞬間電撃が弾けた。俺の体に高電圧が走るが、この程度大したことない。いや、あるな、体が炭化してきてる。まぁ、鬼龍闘気の回復速度には勝てませんが。


よし完治。

あのアホはまだ止まってんな。

まぁ、俺の鬼龍闘気によって研ぎ澄まされた感覚の中で動けるやつなんていないけど。

それにしてムカつくな。

よし!1発殴ろう。そうすれば今の気持ちもスッキリするだろう。


そうと決まったら一気にアホの懐に潜り込む。

ちなみにさっきの光線より早いスピードで。


そして、


「うおらぁぁぁぁぁ!!!」

バキィィ!!!

「ごはぁぁあ!!」

鬼龍闘気で身体能力を上げ、古龍鉤爪(リュウノカギヅメ)で武装した手で本気で腹を殴った。今の俺の最大級の攻撃、これ使ったら人とか絶対殺しちゃうからな。今まで一般人には使えずにいたんだけど、相手が大魔法使いを自称出来るくらいの力の持ち主なら死ぬ事は無いだろう。



アホは、くの字に体を曲げながら飛んでいった。

その後校舎の壁に当たってめり込んでしまった。


はースッキリした。


アホの周りに医療班が集まってきた。

アイツ気絶してやがる、ダッセー。



さて、卒業式の続きだ。


部屋に戻ろうとするが、鬼龍闘気により研ぎ澄まされた耳にある会話が入ってくる。


「い、息をしていない・・・死んでる!?」

「早く!心配蘇生を!」

「ダメです!胸に風穴が空いてます!」


えっ・・・まじで?殺しちゃった?

あれあれあれれー不味くないか?かなり不味いぞ。


さっきまでムカついてたけど今、冷静に考えたらあのアホ、卒業式に呼ばれたゲストなんじゃね?

ということは本当の大魔法使い・・・?


え?それ、俺が殺しちゃった?え?不味くね?




オロオロしていたら空から気配を感じた。


上を見ると、

でっかい鳥が降りてきた。


ドスンッっと俺の前にでかい鳥が着地した。


その鳥の背中から長いお髭が似合うおじいちゃんが降りてきた。


「ソル・キアスター君だね?」


詰みましたわ。俺タイーホですわ。

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