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魔法の使えない魔法使いはしぶしぶ筋トレを始めました。  作者: スフレ
第1部「魔法の使えない魔法使い」
21/45

卒業試験2

エリス サイド


上級生成魔法「混沌牙獣(キマイラ)」・・・。


生み出された巨大な獅子は背中に山羊の顔と鷲の羽が付き、尻尾は蛇、後ろ足は馬・・・、正しく怪物だった。


「ふ、ふふふ。」

笑いがこぼれてしまった。


目の前には怪物が自分を噛み殺そうと狙っている。

周りはフェンスで囲まれていて試験が終わるまで出ることが出来ない。

まさに四面楚歌、逃げ道はない。


「ふふふ、ふぅふぅ・・・。」




はぁ・・・














楽勝だわ。







「ぐおぉぉぉん!!!」



キマイラが突然、噛み付いてきた、が、それを風魔法を使い避ける。


そして望遠魔法の応用技、「望遠照準(スコープ)」を使う。


キマイラの額をロックオンする。


そして即座に自分が5年間で作り上げた最高の魔法を準備する。


生成、操作、熱力混合魔法「赤熱鋼弾(バレット)


・・・まずは生成魔法で小さな鋼鉄の弾丸を作り出す。

次に操作魔法で弾丸に高速回転を加える。

仕上げに熱力魔法で弾丸が赤く光るまで加熱。


それを全力の操作魔法で発射。



その弾丸は音を置き去りにキマイラの額へと吸い込まれていった。


バスッ



そんな鈍い音が辺りに響き、キマイラはその体を地面に倒した。









「エリス・キアスター、実技試験合格!所要時間5分22秒!」

係員が告げる。


「はぁはぁ、終わった。」

私はその場に大の字で倒れる。

もう無理、立てない・・・。



赤熱鋼弾(バレット)」は大量の魔力を消費するが、詠唱にかかる時間はおよそ1分。

これが私の5年間の研究と鍛錬の成果。

一つ一つの初級魔法を複数組み合わせて使うことで、威力が強力なのに詠唱時間が圧倒的に少ない魔法が完成した。

ただし、魔力は多く魔法を組み合わせたぶん大量に使うし、何よりも複数の魔法の同時使用が必要なのである。


だからものすごく疲れる。

1日1回が限界・・・。





「はぁ・・・これで卒業か。

ソルは大丈夫かな・・・。」










ソル サイド




「おらぁぁあ!」

キマイラの横腹に全力の右ストレートを叩き込む。


「ぐぎゃあぁぁぁあ!!!」

キマイラは勢いよく倒れ、そのまま起き上がらなかった。


「はぁ、はぁ、はぁ、あぁ、勝ったぁ・・・。」



「ソル・キアスター、実技試験合格!所要時間46分47秒!」



何とか勝てた。



「きゃぁぁぁあ!!!ソル!!!頭が!!!」

エリスはもう終わってたのか、流石だな。


頭・・・?


頭に触ってみるとパックリと傷口が開いていた。

あぁあ、頭割れてんじゃねえか。どうりで意識が朦朧とすると思ったわ。


「危ない危ない〝致命傷〟で済んで良かった・・・。」


「そんなセリフが言えるのソルだけだよ!!!早く治療しないと本当に死んじゃうよ!!!私を残して死ぬ気なの!?」


「分かった分かった。」

鬼龍闘気で治す。

あれ、発動しない・・・。流石に体力がもう無いか。


あぁ、やばい!もうダメだ。意識が飛ぶ!医療班に任せよう。


「メ、メディッーーーク!!!」ガクッ

「嫌ぁぁあ!!!ソル!!死んじゃダメえぇ!!!」


何とか助かりました。



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