告白
「使えるに決まってんだろ。」
即答した。
魔法が使えないにも拘らず魔法学校にいる。そんな俺がこういう系の質問に答えられないとでも?もちろん用意してました!
「私の顔見て言ってよ・・・。」
あっ、バレたわ。直感で分かった。
「なんでそう思う・・・。」
「それはどっちの答えなの?」
「・・・。」
「あれからあなたの事ずっと見てたの。
でも、実技の授業課題は半分以上出来てなかったし、出来てる時も魔法らしい魔法は使ってなかった。」
「・・・。」
「一応入学出来てるから、使えるんだとは思ってたけど。
この前、あの杖を見せられて確信した。本当は魔法使えないんじゃないかって。
あの重力収縮はソルがやったんでしょ、杖の力を借りて・・・。
でもあの杖は魔法適性が圧倒的に少ない人のために作られたもので、使い勝手がものすごく悪い物、知ってるわよね。」
「もう1度聞くわ、ソル、あなた杖無しで魔法は使えるの?」
それから俺はエリスに話した。
今の自分の状況を〝少し、嘘を混ぜて〟。
「なるほどね、生まれつき強化魔法しか使えない体か・・・。」
何とかこの程度まで誤魔化せた。
「分かったわ。それじゃあこれからの生活は私と私の家が全力でサポートするわ。」
「えっ、まじ?」
そう言えばエリスさん、いい家のお嬢様でしたわ。
最近家事とか色々と手伝って貰ってたからすっかり忘れてたわ。
「うん、その体質じゃ、魔法学校では暮らしにくいでしょ。」
「それはありがたい話だな。これからもよろしく頼むよ。」
「えっと・・・その事で相談なんだけどね。」
「うんうん、なに?」
「やっぱり、そういう事をするんなら一緒に暮らしたり・・・いつも一緒に・・・。」
「・・・。」
「ううん、はっきり言うわ!ソル!結婚を前提にお付き合いさせて下さい「喜んで!!!」
「早っ!」
「いやいや、だって断る理由ないだろ、でかい家のお嬢様で家事が出来て成績もいい完璧美少女が付き合ってくださいって言ってんのに、なんで断らないといけないだ!」
「でも、私あなたの事殺そうとしたこともあるのよ。」
「まぁ、それについては俺を殺すことなんて不可能だし、今はそんな事思ってないんだろ?」
「・・・本当に良いの?」
「いいって言ってんだろ。」
「っ!・・・ありがとうございます!」
「こっちこそ!」
という訳で、付き合うことになりました。
今日のご飯はいつにも増してご馳走でした。