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ホラー短編集  作者: 斎藤宗源
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♯1サンソク

私は高校3年の頃まで毎年夏休みを、母方の祖母の家で過ごしていた。

祖母の家は新幹線と電車だけで3時間、バスに揺られること1時間そして歩くこと30分の山奥にあり、毎年の恒例行事を私はいつも億劫に感じていた。

その年も祖母の家に4時間半の大移動をして着いたのだがこの年は祖母の家にいくのをあまり億劫に感じる事は無かった。

それは多分、前年にあの口煩かった祖父が亡くなったのと少しは関係があるのだろう。


「遠いところよくいらっしゃったね、***ちゃん」

1年ぶりのこの言葉 と祖母の笑顔に私は初めて笑顔で返事をする事が出来た。


この日は移動だけでかなり疲労が溜まっていたのだろう。

早目に布団に入ると直ぐに睡魔が襲って来た。

頭がぼんやりとする。何処からか音が聞こえる。何の音だろうか?太鼓?のような、何処かで祭りでもやっているのだろうか?

そう言えばあの口煩かった祖父が何やら昔言っていた気がする。何だっただろうか?

そんな事を考えているとすっかり目が冴えてしまった。

時計を見ると深夜の2時を回ったところ、まだ太鼓の音は聞こえていた。



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