悪魔の受験
とうとう転職加護試験の日。
だけど、俺に緊張など無かった。
なんせ前々世では一度受かったし、前世では医学者として日々勉強と経験だった。
転職加護試験なんて大学受験レベルだ!
「えっと、転職加護試験に受けられるんですか?」
近衛神父にそう言われる。
まあ、6歳の子供が転職神父になろうっていうんだ。この反応は当たり前だな。
「はい、受けにきました。」
「あの、冷やかしでも2000万G必要なんです。申し訳ございませんがお引き取りを....。」
どうやら冷やかしに来た子供に見られているようだ。
まあ、この街じゃ俺の剣闘士っぷりも知らないだろうしな。
「あ、これ2000万Gです。よろしくお願いします。」
「ええ!?こんな子供が!?、あ!いえ、すみません。取り乱しました。ではどうぞ中へお進み下さい。」
ここはサンクという隣町。
最も神に近い街として有名で、今俺が入ろうとしている巨大な教会は、サンク教会といって大昔から健在している。
サンク教会付近にも和漢洋さまざまな神を祀る建物が建ち並ぶ、いわば宗教都市だ。
試験会場はサンク教会の最奥部。
神の部屋と呼ばれるところで行われた。
部屋は真っ白で何もない。まるで転生した時に女神と会った場所に似ている。
「!???」
受験者が何人か俺の姿を見て驚いていた。
まあ子供だからね。仕方ない。
というか驚かないほうが凄い。
俺が部屋へ入ると扉が閉まり、机と椅子が出現する。
今年の受験者は9人。
神が自ら試験監督を行うのだ。
全員が席に着くと、問題用紙と筆が出現した。
『転職加護試験 時間無制限』
そう書かれた1ページ目が消えて試験が始まった。
試験内容は、歴史・薬学・商学・一般常識の4つ。それらが全て神語で書かれている。
歴史といっても神の歴史。
一般常識といっても神の常識だ。
勉強はどうやってするんだ?という話だが、たくさんの聖典を読み解けば少なからず分かる。
薬学や商学は、神父としての才能試験みたいなものだ。
前々世の俺はこれに合格するのに10年かかったけど、今は自信満々だ。
そうして約8時間後、俺が解き終えると試験用紙が消えた。
そして、合格者に与えられる腕輪が俺の腕に出現する。
よっしゃ!一番乗り!
俺は無事に合格できた。
俺が立ちあがると、机と椅子が消えて扉が開いた。
神が「もう帰っていいよ」って言っている気がするので、俺は一足先に部屋を出る。
「しかし、何度見ても神の手は凄いなぁ。」
この街が最も神に近いという意味が分かる。
あれが神の仕業じゃないとしたら何の仕業だ?
2000万Gで神秘的な試験が受けれるとあれば、いささか良心的な値段なのかもしれない。
教会を出ると、受付をやってた近衛神父が居た。
「合格したのですか!?おめでとうございます!私が知る限りでは最年少転職神父です!!」
「ああ、どうも。それじゃまた。」
「はい!お気をつけ下さいませ。」
いやーそれにしても近衛神父って良いね。
近衛試験に受かるだけあって、詮索とか深追いとかしないから楽。
さすが神を護る者。
まさに強さと誠実さの塊だね。
普通の人だったら疑われたり詮索されたり、うるさいんだけどね。
ちょっとこれからの転職商売が不安だなー。
「てか闘技場に教会つくれるかなぁ?」
一抹の不安を抱えながら、俺は闘技場へと帰った。
種族:ヒューマン
職業:僧侶
レベル:1
体力 :2375/2375
魔力 :99999999/99999999
攻撃力:1002
防御力:1100
回避 :1846
スキル
【生活魔法:レベル5】
【回復魔法:レベル10】
【光属性魔法:レベル1】
【転職魔法:レベル1】⬅NEW




