プロローグ
転生すれば何らかのチート能力を得るのが普通である。
そんなことを思っていたが、どうやら俺にそういったことは無かった。
俺は転生して地球という世界にやってきた。
鉄の固まりが走り、魔物も争いもなく、雷の力を利用して、ほとんどの人が裕福に生活している。
神父として一生を終えた、あの世界とはまさに別世界。
驚きと感動の連続だった。
中でも驚いたのが小説である。そこにはあの世界と良く似たことが書かれていたのだ!
チート能力を得た主人公がバッタバッタと活躍していく物語。
もしや、あの世界の最強勇者と呼ばれた彼らは、神に選ばれし転生者だったのでは?
俺も彼らのような最強勇者になるべく、またあの世界に戻れるよう、神に祈り続けた。
なんで戻りたいのかって?
だって俺はこの世界の平和加減に飽きていたから。
女神「おめでとうございます。あなたは転生者に選ばれ....え、あれ?」
俺「ん?どうしました?」
女神「あの、転生はもしかして2回目ですか?というか元はこちらの剣と魔法の世界出身ですよね?」
俺「それだとダメなんですか?」
女神「いえ、転生は出来ますよ。ただ、こちらの世界出身の方に能力はお渡し出来ない決まりになっているんです、、」
えええええええぇぇぇええええええええ!?
まじかよ???!?!?
チート貰えない..?
こうして俺は凡人として3度目の人生が始まったのだ。