第3話 気をつけること
子どもにモテるコツは、「明るくて、面白くて、かっこいいこと」。
それと、子どもを見下さないこと。
子どもに人気のテレビ番組の真似をすることも大事。なので僕は子ども番組をよくチェックしていた。それとスポーツができることもすごく大事。
自分の体臭、口臭にも気をつけた。
子どもだから、となめたらだめ。子どもの感想は基本的に正直だから。特に女の子はお姫様だから。
僕の武器は手紙を書くことだった。この仕事をしていると子どもから手紙をよくもらう。
他の先生はチラシの裏や折り紙に書いていたが、僕は便せんを買って、子ども一人一人に、本気で手紙を書いた。絵の模写が得意だったので、絵も添えた。オリジナルキャラも描いた。
子どもたちからもらった手紙は、USJでお土産を入れる大きなビニールのバッグに山盛りぱんぱんに入ってるけど、今でも全て大事にとってある。
その手紙を今や中学生や高校生になった子に見せると、すごく恥ずかしがってくれるからおもしろい。
それと、子どもと会話を続けること。
「動物園いった~」と子どもが言う。他の先生は「よかったね~」「楽しかった?」で終わるけど、僕にはそこから先があった。
「何見たの?」「ごはんはどこで食べたの?」「あれ見た?」「先生はあれが好き」「動物は、ねてた?」「ゾウさん、くさくなかった?」
と、質問を重ねていく。
子どもは、先生めっちゃ聞いてくれるやん!となってくれる。うれしい!って思ってくれるし、自然とこちらの信頼度も跳ね上がる。
それと同時にそういった会話をちゃんと覚えておく。その子の好きなことや嫌いなこと等も。
後日、「そういえば○○って言ってたもんね~」と言うと、子どもにめっちゃ喜ばれる。
先生、めっちゃおぼえてくれてるやんけ!となる。それが保護者と話す時のネタにもなる。もう信頼度はうなぎのぼりである。
そのためには、メモ帳が必須だった。