表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
2/15

第2話 あそびについて。

 僕は良い意味でも、悪い意味でも変な保育士だった。


 サッカーで遊んでいても、全力でフェイントや切り替えしをしてボールを渡さない。かけっこでもぶっちぎりで勝つ。

 鬼ごっこでも悲鳴を上げて逃げたり、わざと転んだりして子どもに捕まっていた。

 かくれんぼにいたっては忍者かというくらい本気で隠れた。相手は保育園児である。


 特に子どもを丈夫なカラーボックスに入れて持ち上げ歩き回る、「デロリアンごっこ」は子どもに好評だった。

 僕が子どものことを「マーティ!」と呼び、「先生のことはドクと呼んで!」と言うと、大人にも子どもにも笑いが取れた。


 僕が子どもを肩に載せて、「兄者…」や「100%…」と言う「戸愚呂弟ごっこ」や、「アンドレ!」「フェルゼン!」と叫びながら踊る「ベルサイユの薔薇ごっこ」も子どもは喜んだ。相手は保育園児である。


 紙芝居や絵本の読み聞かせもアドリブは当たり前で、声色を変えて劇団のように話して聞かせた。

 保護者もそれをおもしろがって、お迎えに来ても子どもたちと一緒に最後まで見てくれていた。

 ちなみに読み聞かせにアドリブは入れない方が好ましい。


 僕の保育ボケは、周りの大人も笑えるように狙っていたので、子どもが「???」となることも多かった。


 しかし、子どもは子どもで、「なんか大人も楽しそうなことしてるわね」というのは感じるみたいで、いつもにこにこしてくれていた。


 そんなキャラクターの保育士だったので、他のクラスの子どもたちからもすっかりなつかれるようになった。


 色んな年齢の子が熱烈にくっついて来てくれるので、自分がどのクラスの子を見ているのかわからない時もあった。

それは担任としてどうなんだろうと今では思う。というか、それで怒られたこともある。


 しかし、何よりありがたかったのが、他の先生方がそんな僕にとても寛容だったこと。

 ベテランの先生ばかりだったので、僕に対して「こいつ、意味わかんねえ」という顔はしつつも、笑ってくれたり、突っ込んでくれたり、時には真顔で注意してくれたりした。


 他の保育園だったら、完全にアウトだっただろう。


評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ