表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

2/4

第2話 一目惚れで告白したら、何故かヤバい女認定されてました!?

私は、一目惚れをしてしまった。

人が恋に落ちる。そんなことあるの?と友達の話を信じていなかった。でも、あの日分かったんだ。人は恋に落ちるってことを。彼は、何の関係のない私を助けてくれた。リスクなんて考えずに。その姿は私にとって光り輝いて見えた。ドラゴン◯ールのクリリ◯の「100倍太◯拳」くらい輝いて見えた。


でも、私は間違えてしまった。もう、会えないかもと焦ってしまった。連絡先を聞くだけで良かったのに告白までしてしまった。しかも、ヤバい奴認定をされたっぽい。


恋に落ちた日、それと同時に「あとの祭り」という言葉を実感した日。


でも、絶対、絶対、絶対諦めないんだ!!

彼を見つけ出して誤解を解いてあわよくば付き合いたいんだ!!



私が一世一代の告白をした次の日、日曜日ということもあって私は友達の鈴菜ちゃんにそのことを相談していた。


「っていうことなんですが…何で私ヤバい奴認定されてしまったんだろう?」

『うんうん、なるほど大体話は分かった。

今から、家行くけどいい?』

「うん、別にいいけど?」

『オッケー、すぐ行く』


プツン と電話が切れた。わざわざ来てくれるらしい。そんなにまずいのだろうか?


5分後、ピンポーンとチャイムが鳴った。

宅配か何かだろうか? まさか、鈴菜ちゃんではあるまいし。


鈴菜ちゃんの家は私の家からそこそこ離れていて、車なら10分。歩きなら30分はかかるのだ。いくら何でもこんなに早く来るわけ_。


「どちら様ですかー?」


ガチャ と扉を開けると汗をだくだく流した鈴菜ちゃんことその人が立っていた。


「いや、それはヤベー奴だわ!!」


汗をだくだく流し、ハアハア言いながら会うなりツッコミを入れてくる鈴菜ちゃん。挨拶という概念をなくしてしまったのだろうか?


「っていやいや、いくら何でも早すぎない!? なにで来たの?」

「ダッシュ」

「いや、おかしいよね!? 最早、人外認定されるまである速さだよね?」

「とてつもないボケだったから、体が自然と動かされた」

「ボケをしたつもりはないんですが!?」

「あれをボケを呼ばずして何と呼ぶと言うのだね? さあさあ、部屋に入って詳しい話を根掘り葉掘り掘り掘りしようじゃないか」


そう言って手をワキワキと動かす鈴菜ちゃん。この日、私はワキワキという動きがリアルで起こりうることだと初めて知ったのでした。リアル、ワキワキかなり気持ち悪いんだね。


「そして、私の家なのに鈴菜ちゃんの家かのような言い草だね」

「まぁ、そんなようなもんでしょ? ほら、我が家と思ってお過ごしくださいね?」

「いや、ここ我が家なんですが?」

「イッケネ☆」

「「イッケネ☆」じゃなぁぁぁいいい」


ゲラゲラ笑う鈴菜ちゃんと部屋に入る私なのでした。



「フムフム、中々の居心地の良さ。これは、9点をあげてもいいかもですな」

「いつの間に、部屋の評価をする人になったの?」

「昨日からですな」

「就任おめでとうございます」

「ありがとうですな」

「そろそろ口調戻そうか? 若干ウザくなってきた」

「もう、こんな口調になんてしないからウザいなんて言わないで!!」


そう言うと鈴菜ちゃんは私にすり寄ってくる。ちなみにこれ、部屋に入ってたった数秒のことである。


「今分かったよ。鈴菜ちゃんは口調関係なくウザかったんだね」

「酷すぎない!?」

「冗談だよ。冗談。そんなこと思うわけないじゃん」

「ああ、それなら良いんだけど何で頑なに目を合わせてくれないの? 本当に冗談だよね?

冗談なんだよねぇ?」

「うん…冗談…だよ」

「何その冗談じゃないぽい反応! もう、しないので許してくだせぇ」


そう言って頭を下げてくる演技をする鈴菜ちゃん。相変わらずノリがいいよね。今のも、落ち込んでる私を励ます為のボケなのが伝わってきて本当にいい友人を持ったと思うよ。


「それで私のかわいい。かわいい比奈さんが振られた件なわけですが」

「傷に塩を塗り込んでくるタイプ!?」


今までのボケとかちゃんと私を励ます為にやってくれてたんだよね? 本人が遊びたかったからやってたわけじゃないよね? 私はとても心配になるのだった。


「その告白なんだけど…原因はどう考えても「5000年前から愛してます」だと思うの。

いくら比奈が可愛くてもね、それは怖いというか何というか」


そうだったの!?


「でも、前見たアニメで「君のこと何億年と2000年から愛・してる」って言うセリフがあって感動したからああいうの入れた方が良いのかな?って思って入れたんたんだけど」

「アニメの知識をリアルで活用しちゃだめだよ? まぁ、そんな単純な比奈もかわええのう。ほれ、ちこうよれ。ちこうよれ」

「いや、セクハラじゃんそれ! って「ちこうよれ」言いながら近寄ってくるんじゃない!」


しかし、鈴菜ちゃんは私に近寄ると私の頭をナデナデするのだった。一体何故?

3分後満足したのかようやく「鈴菜ちゃんナデナデ」から解放された私は質問をする。


「でも、アニメのキャラは感動してたよ?」

「うーん、単純な比奈かわいい。でも、駄目なの。アニメの知識をそのまま使うのは駄目なの! その告白だと相手からしてみれば「メンヘラなヤバい女だ」と思われるか、「告白でそんなセリフ言うわけないだろ。ウソ告だな」と思われるかの二択なんだよ」


フムフム、1つ目の理由は上手く聞き取れなかったけど2つ目のは聞き取れたぞ。ならほど、アニメのキャラのマネぽくてウソ告みたいに思われてしまったのか…どうりでヤバい奴認定なわけだ。


そりゃ、初対面でしかも助けてくれた人にウソ告してくるような子ヤバい奴だよね。


「分かりました、大佐」

「ウムウム、何故急に私が大佐になったのかは分からんが分かったならよろしい」

「ですが、大佐私はこれからどうしたらいいんでしょうか?」

「どうしたらいいとはどういうことだね少佐?」

「その、その男の子のことが忘れられないんです! 振られてしまったけど諦められないんです」

「誰だ! 私の少佐をこんなかわい子ちゃんにしたのはどこのどいつだ! 出てこい! 名前分かんないけど」

「そういえば、名前すら聞いてませんでしたぁぁぁぁ」


連絡先は愚か、名前まで分からないんだった。絶望的すぎる。彼にはもう会えないのだろうか? 落ち込む私にポンポンと肩を叩いてくる大佐こと鈴菜ちゃん。


「…」

「いや、特に励ましの言葉とかはくれないのね!?」


肩を叩かれただけだった。


「何か、他の情報ないの?」

「えっと、カッコいい系よりかわいい系で目がキラキラしててかわいいの。そして、何より私を救ってくれた時の表情! きっと怖かったはずなのに私が不安を抱かないよう平気な顔して立ち向かっ_」

「ストップ、ストップ! このままだと、私が熱にやられて溶けるわ!」


むぎゅ と鈴菜ちゃんの手により口を塞がれてしまった。もう少し語りたかったのに。


「いや、そういうことじゃなくてね。その男の子の何か手がかりになるようなものはないの?」

「うーん」


私は、彼の姿をよく思い出していた。

うーん、何かあったかなぁ? 思い出すこと10分。その時だった。


「思い出した」

「そうか! それで重要な情報なんだろうな?」

「彼は「棚赤たなあか高校指定の靴を履いた気がします」

「そうか「棚赤高校」ねぇ。ってウチの高校じゃん! バリバリ同じ高校じゃん」

「こんなことってあるんだね! ね?ね?」

「これは、運命としか言いようがないな!

そうと決まればやるだろう?」

「な、何を」

「当然、誤解を解いて今度はしっかり告白するんだよ! 大丈夫、比奈ちゃんのかわいさならイチコロだよ」

「そんな上手くいくかは分からないけど…アタックあるのみだね」

「そうだね。明日からでも捜索を開始しよう」

「それは気が早いような」

「ノンノン、誰かにとられた後じゃ遅いのだよ少佐。明日からでもアプローチを始めるべきだ」

「分かりました大佐ー!!」


こうして、明日は彼を探すことなったのだった。


しかしこの時はまだ、私が鈴菜ちゃんの1つ目の理由を聞き逃したせいであんな悲劇が待っていようとは考えてもいなかったのだった。



→→→→→→→→→→→→→→→→→→→→


次回、平和が訪れたと思っている主人公に

鈴菜大佐と比奈少佐が迫る。

主人公はどうなってしまうのか!?


何かこの予告だけみるとバトル物みたいに見えますね。


もし良ければ評価をお願いします。この作品はストックがないので作者のモチベが命です。是非お願いします!

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ