doragoon
お久しぶりです。
色褪せた街並みの中でも異質中の異質、そんな風貌だった。住民の生気がないだけで平和な街かと思っていたが、どうやらそうでもないらしい。
「…逃げるべき、かな。ここは」
そんな凶暴なドラゴンに、今の僕が勝てる訳もない。とりあえず建物の中に避難する。
「あれ、よく考えてみたら…」
あの看板には【三日に一回】と書いてあった。別に今日じゃないかもしれない。なのに何故態々隠れたのだろうか。まあ運動なんてこれっぽっちもできない僕ができる最善手はこれだろう。ドラゴンに見つかったら、間違いなく逃げる間もなく殺される。そんな最悪な結末を迎える訳にはいかない。
「…てか、この街に滞在し続ける理由も特にないんだよな…。何かを待っている訳でもないし」
じゃあこの国出よう、そう思って扉を開いた刹那、とんでもない音が辺りに響いた。
「…マジか」
本能的に建物の中に戻る。今の…例のドラゴンか?
…ここで僕は衝撃の事実を目の当たりにした。なんと、街の住民誰一人として、逃げようとしないのだ。まるで操られているかのような、それとも、己の人生を諦めたのか…。
くっ、こんな時までいい人気取りの心が…。
「助けに…行くか」
声には出したが、絶対に不可能だと自分でも分かっていた。
刹那、腕につけていたブレスレットが光を帯び出した。…そーゆー展開ですか。