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7/10

前世は関係ないようだ

 本邸から帰ってきた時には、心が折れまくってたんだけど、仮眠後の夕食に前野家の美味しい唐揚げ食べながら、企画のこととか、色々話してたら、すぐ忘れられた。時々、美姫ちゃんの話をぶっ込んでくるもんだから、脱線もひどかったんだけど…忘れる、って大事だねぇ。今はずいぶん、体も軽い。

「マオマオ的には、どれから食べたい?絵的には、スイートポテトからかなーって思ってるんだけど」

「別に、どれからでもいいんじゃね。任せる」

「わかったー、じゃあ、順番は…スイートポテト、どら焼き、タワーパンケーキ、で」

芋栗南京、ってね。

 夏も終わりきってないような暑さだけど、秋のスイーツ企画の撮影日が決まった。企業の提供を受けるのは初めてだし、いつもと段取りが違う。ワクワク感だけは一緒。何かを作り始める時って、楽しいよね。

 どれだけの量を食べるかとか決めてないんだけど、スイートポテトはガチャ要素ありな感じだったし、全種コンプ&シークレット出るまで食べ続けてもらおっかな。タワーパンケーキは『タワーパンケーキでタワー作って食べてみた』で見た目も派手で、いいと思うんだよね。どら焼きだけ、特にないんだよなぁ。高級和菓子みたいだけど…他の栗どら焼きと食べ比べして、今回の新商品を当ててもらうようにしようかな。沢山用意して。当てたら、オレが寿司でも奢るか。また、企画にしちゃおう。マオマオが当てられなかったら、罰ゲーム的な企画にしよう。ちょっと面白くなるんじゃないかな。と言うことは、当てさせない努力をしないとだなー。美味しい高級どら焼きの中に紛れさせて、どれがコンビニ商品かって、結構楽しそうだし。それで行こう。オレだったら、絶対わかんないね。逆に自信あるわ。

 罰ゲーム、何がいいかな。そういえば前に、弱点調査しようとか考えてたのに、すっかり忘れてた。それとなく聞いてみよ。ダメだったら、パクチーだな。

「ねえ、マオマオってさ、苦手なものとか、嫌いなものとかある?」

「あ?突然何だよ」

「えっと…いや、ほら、オレ、実家苦手じゃん?心バッキバキに折れて帰ってきたけどさ、マオマオってそんな風になってるの見たことないなーって思って?単純に?好奇心だよ」

ちょっと苦しい。思わず、早口になった。

「…まあ、苦手っつーか。憎悪してるものなら」

「何なに?」

「鳩」

ハト…。やっぱり嫌いなんだ。

「嫌いってレベルじゃねぇからな。滅びればいいと思う程度」

それって、相当じゃね?

「へぇ〜。ま、オレもハトって苦手ってか…ちょっと怖いよね。目とか」

「目が合っても逃げねぇしな」

「確かにー。図々しいって言うか、人に慣れすぎてるよね」

強引だった気がするけど、何とか聞き出せた。マオマオが栗どら焼きを当てられなかったら、ハト企画確定。これも楽しみだな。


★★★


 以前、俺の一言で実現してしまったコンビニスイーツ企画の撮影日が決まったらしい。ジンが色々動いていたようだ。

「マオマオ的には、どれから食べたい?絵的には、スイートポテトからかなーって思ってるんだけど」

「別に、どれからでもいいんじゃね。任せる」

「わかったー、じゃあ、順番は…スイートポテト、どら焼き、タワーパンケーキ、で」

食欲の秋にはまだ早いが…。コンビニスイーツも馬鹿には出来ない。高品質なものが増えてきているのも事実だ。まあ、壱斑グループ系列なら、どうせ美味いだろ。

 企画の話が一段落したところで、ジンが俺を見た。

「ねえ、マオマオってさ、苦手なものとか、嫌いなものとかある?」

「あ?突然何だよ」

「えっと…いや、ほら、オレ、実家苦手じゃん?心バッキバキに折れて帰ってきたけどさ、マオマオってそんな風になってるの見たことないなーって思って?単純に?好奇心だよ」

“ちょっと苦しい”

何だ、ストレスか?まあ、雑談くらい相手してやるか。

「…まあ、苦手っつーか。憎悪してるものなら」

「何なに?」

「鳩」

 転生してから3歳になるまでは、鳩を見掛ければ、必ず石を投げたものだ。人間の常識を図りかねていたからな。母親に「動物には優しくしなくてはならない」と言われ、止めた習慣ではあるが、この教えだけは、まだ納得出来ていない。あの鳩なんぞに、何故優しくせねばならないのか。全く、理解出来ない。群れを成す所が、尚、気持ち悪い。思い出すと、体が震えた。

“やっぱり嫌いなんだ”

「嫌いってレベルじゃねぇからな。滅びればいいと思う程度」

あ、しまった。読心した内容に対して、食い気味に返事をしちまった。しかし、前世から続くこの感情は、嫌い、なんて可愛らしい感情では片付けられない。

「へぇ〜。ま、オレもハトって苦手ってか…ちょっと怖いよね。目とか」

特に不審がられなかったようだ。

魔眼()が合っても逃げねぇしな」

「確かにー。図々しいって言うか、人に慣れすぎてるよね」

 魔眼、と自分で連想、そういえば、ジンの鑑定をまだしていなかった、と思い出す。見てみるか。俺みたいに記憶はないだろうが、転生者の可能性もある。


《鑑定》

壱斑尋(前世:ヤモリ)

【元魔王の庇護δ】


 おいおいおいおいおい。変なスキルあっぞ。


 【元魔王の庇護δ】元魔王から庇護を受けられる。また、【魔酔支配】を受けている場合には、そのグレードに応じて効果が増幅。


 これは、前世でも見た事ねぇ。庇護を受ける程、弱い魔族が居なかったって事か?名前のまんまだな。ってか、俺の支配下って扱いになっている気がするんだが?しかも、()魔王って。まあまあふざけてるだろ。こんなんで、ユニークスキルとか言うんじゃねぇぞ?

 あと、あんま触れたくねぇけど…(前世:ヤモリ)って何だよ。笑っちまうだろうが。


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