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魔王だったみたいです!


…ん?


最強の魔王?


誰が?


そもそも、この男は一体誰だ?


俺の事を主様と言ったり、意味がわからん。



「主様、ところでこの男はどう致しますか?」



「…ちょっと待て、お前の言う主様とは、俺の事か?」


まずは確認だ。


「はい、私が配下として着くのは主様、あなた一人だけですよ?」


何を今更…と言った風に言うが、お前のことなど知らん!



「俺とお前、いつ会った?」



「いつって、それは約1000年前でしょう?…どうされたんです?何故そんなことをお聞きに?」



「俺はお前と会った記憶はない。1000年前に俺がいた?どういう事だ?」



「へ?え、えーと、記憶がないんですか?」


困惑した口調だが、見た目は冷静だ。


「そうですね。記憶が無くなるとは、仕方ありませんか。では、説明致します。簡潔に言いますと、主様は、1000年前…最強と謳われた魔王、バルデロ・ヴァンミリオン様であられます。」



俺には此奴が何を言っているのかわからなかった。


俺が、魔王バルデロ?


いや、そんなはずはない。


だって、魔王バルデロは今も健在しているからこそ、この世界は秩序を保ち続けられているのだから。


もし、いないとなると、では誰かがバルデロの名を使ってこの世界を保っている?


そもそも、此奴が言ってることは本当なのか?

確かな証拠もない。


でも、実際に目の前にいた魔王バルデロと名乗るやつは偽物だった。


では、此奴が言ってることは本当?


しかし…



「主さ、ま!主様!聞こえておりますか?」



「あ、あぁ…?」


思わず返事をしたが、俺はこいつの主なのか?


そもそも、こいつはなんだ?


魔王バルデロを知っているようだが?



「お前に聞きたいことがある。お前はなんだ?」



「はい、私は魔王バルデロ様、貴方様に仕える幹部の一人、ヒイロと申します。主様の記憶が無いのであれば、自己紹介が必要ですね。私は1000年前の主様に悪魔召喚によって呼び出されました、悪魔です。悪魔の中でも最上位にある種族、悪魔王(デーモンロード)でございます。」



「ふーん…、そう言えば、お前、どうやって俺が魔王バルデロと分かったんだ?」



いや、まだ、魔王バルデロと決まった訳じゃないが…



「え?何をおっしゃってるんですか?っ!まさか、私を試してらっしゃるんですね!分かりました!私、ヒイロ!確かに地下牢獄にて封印されておりましたが、主様のオーラが分からぬほど落ちぶれてはおりません!」


ん?何か、勘違いしてないか?


それに、封印とは?



ヒイロの言葉に首を傾げていると、バタバタと騒がしい音が聞こえてきた。


バンッ―――



思いっきり開かれた扉。


そこに居たのは、十数名の兵士の姿をした悪魔(デーモン)達であった。



そして、その中で1番手前には、指揮官の様な悪魔が1人。



「魔王様!大変です!地下牢獄に、ふうい…ん………






………………………………え?」




目の前の惨状に立ち尽くす兵士たち。


それもそうだ、ついさっき、ヒイロが魔王を五月蝿いと言って殺したのだ。


いとも容易く。


ついでにとばかりに周りてを騒いでいた幹部達も殺していた。


俺はそれをスルーしたが、まぁ、こうなるわな。



「き、貴様らか?魔王バルデロ様を殺したのは?」




どうやら、冷静さを取り戻したようだ。


1番前の兵士が俺に敵意を向けて剣を向けた。


すると、後ろの奴らも同じように剣を向けてくる。



あぁ、めんどくさいな。


そう思っていると、隣の男、ヒイロが自分が殺してもよろしいでしょうか?と嬉嬉としてこちらを伺ってきた。


後のことはどうでもいいか。


そう思いたった俺は言った。



「ヒイロ、ここにいるもの全て、喰っていいぞ」



「イエス、主様(マイマスター)。」



まるで、誰かに操られているかのような感覚だった。


それは、俺のスキルのせいだろうか。




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