ホーンラビットの狩猟
「お、いたいた。あれがホーンラビットかぁ」
200メートルほど離れたところにホーンラビットと呼ばれるモンスターが5匹いた。
体調は50センチはあるだろうか。結構大きい。
そして最大の特徴は30センチはあるだろう長い角。
あれで突っつかれたら大けがだな。内臓やられたら下手すると死ぬ・・・
というわけで、俺はさっそく準備に取り掛かる。
まずは土木魔法で俺を取り囲むように掘を作る。深さは1メーターくらい。
グリーンスライムの話によると、ホーンラビットの跳躍力は50センチ程度とのこと。
よかった・・・数メーターとかジャンプしてこなくて・・・
そして、堀の中には俺についてきたグリーンスライムが10匹ほど待機している。
しかし、ここまでの道中、グリーンスライム10匹と一緒に草原を歩いてきたわけだが、客観的に考えて異様な光景すぎる。
誰にも見られてない・・・よな?・・・
さて、準備は整った。あとはひたすらホーンラビットを口寄せするだけである。
"じゃあ、始めますよ?頼みますよ?"
(((((アイアイサー!)))))
お、やる気十分だな。
というわけで、次から次へとホーンラビットを掘の中に召喚する。
「ぴっ、ぴぎぃ?(へ?なぜ?)」
「ぷぎゃっ?(あれれれれれ?)」
ちなみにカッコ書きはホーンラビットの言葉を翻訳したもの。
あーいかん、この「魔獣の気持ち」ってスキルは自動発動でしたか。
任意発動にできないかな?精神衛生上よくない。
で、ホーンラビットは次々とグリーンスライムに足を取られて身動きが取れなくなった。
ホーンラビット1匹を相手に2匹のグリーンスライムが対応する。
さて、どうやってホーンラビットに止めをさすか・・・考えてなかった。
焦る俺・・・
あ、そうだ、ひらめいた。
というわけで、土木魔法の出番だ。俺は土木魔法で土をゆっくり動かし、ホーンラビットの顔を土の中に埋める。要は窒息死させようという話だ。うん、残酷この上ない。
少なくとも、俺はこういう死に方は勘弁だな。
「きゅうぅぅ(くっ、苦しい・・・)」
「きゅきゅきゅきゅぃ(あばばばばば・・げふっ)」
えっと・・・窒息死って、そんな断末魔の声を上げるものなのか?という疑問はさておき、無事5匹倒せたようだ。
でも、あれ?
"これって、別に皆さんの力を借りずとも、極力狭くした穴にホーンラビットを口寄せすればよかったんじゃ・・・"
(((さっ、さて!我々の大勝利ですぞ!洋平様やりましたなっ!)))
あ、ごまかした。まぁ、いいか・・・