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群雄割拠のアレとコレ  作者: 坂本杏也
海北綱親と本当の始まり
295/296

【二十】

 しばらく町の中を探索すると、酒場のようなものは無いが、人々が集まっている商店が何件か見つかった。宿と食事処が一緒になった店舗や甘味処、中でも食事処は三店舗ほど見つかり、

「結構色々あるんですね」

 三つ目の店を発見した時に茜音は驚くように呟いていた。

「うん。助けてくれとかこれをやってくれって話も色々出て来てるし、一回集合して情報をまとめても良いかもしれないね?これだけたくさんあるとどれがメインの話なのかも分からないし」

「そうですね」

 サブクエストであろう何かしらの素材を必要としている人をはじめ、誰々が手伝いを探していたよとクエストを持っているNPCまで案内してくれる人まで情報自体はかなりの数聞くことが出来た。


 音声チャットを使って一度落ち合おうと連絡を入れるシロに、返事をしたのはイツツバの方であったが、有力な手掛かりが得られていないのか、

「え、もう何か情報ゲットしたの?」

 と、開口一番訊ねる。

「いや、それっぽいものもあると言えばあるんだけど、一体どれがメインのクエストに続いてるのか判断が出来なくてね」

 シロは更に続けて、

「サブクエストだったとしてもさ、全員一緒に進めていった方が分かりやすいし、効率的でしょ?」

 もう少し探索をしたいと思っていたイツツバであったが、そんなシロの言葉にねじ伏せられてしまい、仕方なく了承した。


 集合した四人はそれぞれの場所で得て来た情報をすり合わせるが、

「とりあえず、どうする?これだけあるとなると中々すぐには見つから無いんじゃないか?」

 兵藤の言葉に、

「うん。モンスターや数が指定されているクエストや何かを持って来て欲しいっていうクエストは後回しでそれ以外のクエストやクエストの情報の方を優先して進めて行こうか」

 最初はあまり乗り気ではなかった兵藤であったが、気が付けば彼もシロに従う形でゲームを楽しんでいた。


「よし、じゃあ、さっきとは別の二人組になってそれぞれ担当を振り割って調べて行くのはどう?」

 茜音以外の二人は、嬉しそうにそう提案するイツツバを見ながら溜め息を吐き出して、お互いの顔を見ると小さく頷いて、

「じゃあ、イツツバくんは僕と一緒にクエストを紹介された所を訊ねてみようか?」

 シロが言うと、イツツバではなく兵藤の方から返事がやって来て、

「よし、なら俺と茜音はそれ以外のクエストを出来る範囲で終わらせてみる」

 そう言って話をやや強引にまとめて終わらせた。


 イツツバ、茜音共に何かを言いたそうにしていたが、それぞれがそれぞれの相方に引っ張られるようにしてその場から離れてしまった。

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