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群雄割拠のアレとコレ  作者: 坂本杏也
契約取引と商売
228/296

【十五】

――長久保に到着した光と葵は馬を降り、

「とりあえず、長久保着いたって要に報告しとく」

 そう光は葵に言いながらウインドウを開いて要を選ぶ。

「アイツも技能取りに行くって言ってたけど、今何やってんだろ?」

 相手を待つコール音を聞きながら零していると、すぐに要が応答し、

『お、光?もう技能取った?』

「いや、流石にそんなにはやくは無理だろ。とりあえず、長久保に着いたからこれから今井さんとこに行くって報告をしておこうと思って」

『了解。了解』

「で、要は今、何してるの?」

『今?次の町を目指しながら草むしってるけど?』

「……へえー。とりあえず、また何か進展あったら報告するわ」

 そう言って音声チャットを閉じた。


「どうかしたの?」

 要と会話している最中の光の顔があまりにも微妙な表情であった為に、気になって葵がそう問い掛けると、

「アイツ今、次の町目指しながら草むしってるらしい」

 それを聞いた葵は何かを考える間を少し置いて、

「誰かに草むしりのクエストでも紹介されたのかな?」

 そんなバカなとは思う光ではあったが、自分たちがやって来たクエストを思い返してみると、確かに草むしりほどでは無いが、雑用のようなクエストやおつかいのようなクエストもあった。

「まあ、要にやる事があるならその方が良いし、今の内にささっと用事終わらせて技能をゲットして合流しよう」

 頷く葵と共に今井宗久の屋敷へと向かった。


 簡潔に言ってしまえば、今井宗久本人は屋敷には不在であった。二人は屋敷の中まで通されて例の番頭さんが代わりに話をきいてくれたのだが、本人がいないのでは交渉も出来ないという事で、

「自分たちには不相応な武器が手に入ってしまったので、宗久さんの商人としての力量に頼って出来るだけ高値で売って貰いたい」

 ということを伝言して貰う事にした。

 その後、番頭さんには、

「その武器をうちで預かることも出来ますが?」

 と、言って貰ったが、もうここまで結構な距離を移動して来てしまっている二人はそれに慣れてしまっていた為に、

「宗久さんから連絡貰うまでは自分たちで管理してますよ」

 と、断った。


 やりたい事はほとんど済んでいないが、移動系技能の獲得を目指して更に西にある町を尋ねることにする。ここ数日で通貨した町は数多くあるが、ほとんど細かく探索や住人に話を聞くなどしていない。色々な事が重なった結果ではあるのだが、余裕が出来たらちゃんと戻ってプレイしようと心に堅く誓う光であった。


 地図を開きルートを確認すると、次の町は和田わだ。大きな街道を西へと道なりに進んで行けばすぐに見えて来るだろう。今日何度目かになる馬への騎乗だが、既に文句も出なくなってしまっている。

「今度は私が前に乗ろうか?」

 葵の提案に、光はキョトンとするが、

「今日はずっと光が前に乗ってくれてるからさ」

 という訳で、今度は葵の馬に乗り次の町を目指すことになった。

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