表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
布団にまるまっていたい  作者: キャベツ丸
1/1

諦めてます

上司×部下の恋愛物語です。


恋をした。

生まれて初めて知った胸のざわめきに驚いた。

景色がばかみたいに輝いて見えて、同時に自分のことが少しだけ好きになれたように思う。


「どうした、アホ面になってるぞ」


恋をした相手が、からかってくる。

悪戯っぽい目で見てくる彼が格好よくて、文句の一つも言えなかった。


「何でもないです。ほら、今日は早く帰らないとだめでしょう。お疲れ様でした、宮治さん!」


宮治輝。みやじてる。

私の上司で片想いの相手だ。

彼は、大切な奥さんの元へと帰っていく。家庭があるのだ。

その背中を見送るのが辛くないわけではないが、私はこの恋をしてから覚悟を決めたのだ。


「そばにいるだけでいいんです 」


彼が愛しているのは奥さんただ一人だ。私の入る隙なんてないし、そもそも仕事ができて優しく人望もある宮治さんが、わざわざ好き好んで私みたいなガサツで可愛さのかけらもない女を好きになることなんてないだろう。


だから、せめて。

毎日顔を合わせられる今の状況で満足するだけにとどめる。

絶対に叶うことのない恋は、辛くて、でもそれ以上に宮治さんが存在してくれるだけで幸せになれた。


それだけでいい。

本の少しだけ、宮治さんのいる世界に関われたならそれだけで。


私の呟きに気づかない宮治さんが好きだ。

今日は結婚記念日らしい。奥さんと待ち合わせをしているから急いでいたのだ。

ただ今夜の7時。

12月の夜は寒いが、きっとイルミネーションがきれいに見える。

駅前にあるホテルでディナーを食べるのだ。

どこの店がいいと思う? そう相談を受けたのが記憶に新しい。


去っていく背中から視線を反らして、頬を軽く叩く。


「あー、1日が終わったあ 」


白石紗知は、脱力して壁にもたれた。


未熟者ですが最後まで書ききりたいと思ってます。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ