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COTAROSTA’S ADVENTURE  作者: Ryo Yoc
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最終章


コタロスタの子供たちは告白した。このままでいいのですか?お父さん、と。大国の戦争に手を貸すようになった自国は、報道を規制し、芸術を自国、愛国心の強化に利用した。国民同士の監視により自由な発言ができなくなった。仕事に熱中することで、他国の兵士を虐殺することで、爆弾で町を破壊することで、自由がないことを忘れようとした。

やがてパンツ下げ作戦の出番が来る。コタロスタは長年考えていた作戦を実行に移す時が来たのを感じた。1日だけの転換、しかし1日だけの現実。

コタロスタの子供たちは勉強をしなかった。夕暮れや手や暴力について調べてばかりなので成績は悪かった。全科目の平均点の向上と愛国心の教育を目的とする学校は、コタロスタの子供たちには合わなかった。コタロスタの子供たちは学校、社会からこぼれ落ちた。コタロスタは子供たちが自ら行うフィールドワークを信じている。子供の持つ力を信じている。ルールに消えてしまいやすい感覚。多勢に流されてしまいやすい真実。信頼してあげることでしか伸びない力を。

コタロスタは衣類の糸を抜き取った。パンツを下げられた人々は、己の才能を剥き出しに晒された。何も持たないありのままの姿を今を他者へ晒さなくてはならない。欲望、怒り、才能、力、美しさ、悲しみ、などを。

放射能をばらまきながら、戦争を吹っかけながら、経済を支える総理大臣。情けない陰茎をぶらさげ、大腿からすね毛をごわつかせ、靴下と革靴、作り笑顔と、丁寧な言葉を詰まらせながら、金、地位、権力、名誉、と演説する。

夕闇の中の狐火。黄金の蜘蛛の巣が人々の頭上から立ち昇る。地位、権力、名誉、言葉が屁のように空気に混じって消えて分からなくなった。

なんぞそれは?大勢の人々に言われた総理は、いつものようにやり場のない表情で赤く染まる地面を見ていた。


コタロスタの服も霞んだ、コタロスタの子供の作品には。コタロスタの子供の作品も霞んだ、赤ちゃんの初めての唄には。霞んだわけではなかった。濃淡、奥行き、ひらめき、破壊、想像。いくつかの作品は時間を超える旅にでた。いつか誰かの細胞がそれらを享受できるように。


すぐにパンツは上げられた。1日だけの転覆はしかしそれは起こった。1日だけのヒーローたち。1日だけの花盛り。1日だけの現実。1日だけの記憶。人々の細胞は、しかし、その1日を刻んだ。コタロスタが丘の上でミシンを使い、世界の綻びを閉じたところを。

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