2章-日常の不都合(妄想)-
それからと言うものその奇妙な現象は起こり続けた。
想像したことが現実になってしまう。
様々なアニメやゲームの世界で良くある出来事だが…
本当にそんな怪奇現象が現実で起こるというのか?!
でも…明らかに1つ(カードゲーム)は運だとしても他の2つ(音ゲー、テスト)は実力が問われる部分は大きいはずだ。
明らかに実力がないはずなのに…
持久走で1位、しかも学校内での最高記録を叩き出したり。
学校で受ける漢字検定や英語検定に合格したり…。
ありえない…俺は自分が怖くなってきた。
その真相を知る者なんて当然いないわけで…
そんなある日。ついにその時は訪れた。
先生に不正を疑われたのだ。
まあ…そうなるわな…成績が中の下だった奴がいきなり学年1位、体育の成績が下の下だった奴がいきなり持久走で1位を取ったりしたらそりゃ…そうなるわな…。
監視カメラ(先生がビデオカメラで撮影)付きでテストを受けさせられた。
結果はまあ…言うまでもなく満点を取ったわけでして…(ここで疑いが晴れたら…って嫌でも想像するだろ?)
まあ…それで見事に疑いが晴れて努力(大嘘)が認められ疑って悪かったと丁重に謝られ担任には土下座までされる始末。
正直俺は人に謝られるのが嫌いだ。
「あぁ、ごめんごめんw」程度なら良いんだが「申し訳ございません」とか「ごめんなさい」と「連呼」されるのが嫌なのだ。
もうわかったから頭上げてくれって思う。
謝ったってやったことは元に戻らないし反省の気持ちは一度で伝わるだろ?普通は。かく言う俺は繰り返し謝ってしまう人だ。
まあ、人によるだろうけど。
その先生とのやりとりが終わった俺が学校から出ようと校門に向かうといつものアイツ(友達)が待っててくれていた。
「神楽ーゲーセン行こうぜー」
「悪いが俺は疲れた…」
「珍しく金ないとは言わんねんな」
「あー、それもある。」
「結局ないんかいwww」
「当たり前だろ?wお前みたいにバイトしてるわけでもなきゃ日々の支給はお小遣いと昼飯代だけだ。」
「明日から昼飯我慢やな!」
「勘弁してくれ…」
そんな会話をしながら俺たちは家に帰る。
いつも通りその友達は俺の家についてきては夜まで遊んで帰るのだが…。
そこで俺はふと思いついたことを答えには何も期待していなかったのだがその友達に聞いてみた。
「なんやそれwアニメやゲームの世界じゃあるまいしwww」
「いや俺もそう思うんだがお前は目の当たりにしてるだろ?俺がパーフェクトとるところ」
「え?!あれ実力ちゃうん?!てっきり猛特訓したのかと…」
「いや、猛特訓したとしても1日2日で上手くなったらやべぇだろ。」
「それもそうやな」
「まあ…特に答えに期待をしてたとかそんなんじゃなかったんやけどさ…さすがに俺自身も怖くてな…」
「そうか?俺は普通に楽しむけどな」
「確かに楽しいよ?ただ、唐突にこんなことが起こるなんて絶対何か裏があるだろ。」
「考えすぎやってww」
「だと良いけど…」
俺はいろんなことを考えた(考えると現実になりそうでまたもや怖いのだが…)
もしこれが俺の能力のようなものだったりしたら世のため人のために使うのとかも楽しそうだ。
人を助けて悪い気なんてしないだろう?
いや、それも人によるけど。
誰かが望むことを想像してみるだとか
それで神になるつもりはないけど、だってそれでいきなりこの能力が無くなれば俺は一気にゴミクズ以下の扱いを受けることになる。
人という醜い生き物の摂理だ。必要がなくなれば捨てる。当たり前の行動だ。
残念ながら俺はそんなことしたくないしされたくもない。
とかそんな妄想をうだうだ考えてる俺にある日のこと
とんでもない事件が起こる。
3話へつづく