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#88 意味深な謎(5)

無性に彼のぬくもりを感じたくて、気がつくと彼が使おうとしていた避妊具を投げ捨てていた。



「え……」



私は、驚いた様子の貴哉さんに抱きついて、



「ダメ、ですか……?」



と彼の胸に頬を擦り寄せた。



その瞬間、貴哉さんにきつく抱きしめられ、そのまま押し倒された。



「……お前が嫌って言っても、止まらねぇから」





深く深く刻まれた甘い痛みが、後に残酷な傷となるとは思いもせず。



注がれた白濁の欲望に私は身体を震わせていた。






その数週間後、母から電話があった。



その内容は、耳を疑うものだった。




『お母さん、お父さんと離婚することにしたの』




何となく予想していなくもなかったけれど、実際に直面してみると、何かが崩れ落ちる感覚があった。



「……そう」



私は何も言えなかった。



父に何度も裏切られた母の気持ちを考えると、『考え直してほしい』なんて安易な言葉は打ち消された。



正しい選択かもしれない、そうとまで思い始めた私は、2人の娘失格であろうか。




あんな男、実の父親だとしても認められない、……それが正直な想いであった。

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