表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
44/89

#44 味方(1)

「浅香……くん?」



私が名前を呼ぶと、彼は私の頭にタオルを乗せて、「使えよ」と言った。





浅香龍(あさかりゅう)くん、ナギがヤンキー時代によくタッグを組んでいた不良だ。



中学校は違ったけれど、私とも仲良くしてくれていた。




私は彼に連れられて、校地から出た。



「学校、来てたんだ」



彼はよく、喧嘩や補導を受けて、停学になっていた。



「停学明けて学校に来てみたら、ヒメちゃんがこんなコトになっててビックリ。何があったんだよ?」



私は今までのことを全て話した。



浅香くんは、静かに私の話を聞いてくれた。



ナギの話をして、泣いてしまった私を優しくなだめてくれた。



「ヒメちゃんは何も悪くねーよ!俺は味方だかんな。……にしても辰巳の奴、こーんな可愛いコをほっとくなんて、どんな神経してやがんだ」



浅香くんは私の頭をポンポンと叩いた。



「他の男に取られちまっても知らねーぞ?例えば、俺とか」



彼はにーっと笑って私に抱きついてきた。



「もう、冗談が上手いんだから」



私は鼻を赤くしたまま笑った。



浅香くんは頬を膨らませた。



「ヒメちゃんはあしらいが上手いよなー。俺は本気だぞ?」



私から身体を離して、彼はまた笑った。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ