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#4 地獄の幕開け(4)
強引なキスが降ってきた。
いつもより長くて苦しくて、舌の感覚がなくなる程だった。
やっと離してくれたときには、息がだいぶ上がっていた。
「……ど、どうしたの、急に……」
「ヒメコってさ、俺のモンじゃん?だから、俺はヒメコのモンじゃん?」
「……うん」
「俺、ヒメコ以外、誰のモンにもなんないから」
ナギは私のブラウスのボタンをはずして、所有の印を付けた。
「俺にも」
ナギに促されて、私はおずおずと彼の首筋に吸い付いた。
ナギの息遣いが私を煽るから……先に進まずにはいられなくなった。
結局、私は夜遅くに帰宅することになった。