表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
35/89

#35 堕落の果てに(7)

ナギは青ざめた顔で電話を切った。



「ど、どういうこと……?」



「……わからない。とにかく俺は病院に行く。お前は?」



「私も、行く」



私たちは航くんが運ばれたという病院へ急いだ。






「辰巳……!」



病院に着くと、中学のときの知り合いや、私は知らないナギの友達がいた。



警察らしき人の姿もあった。



「何があったんだよ!?」



ナギの問いに、目を真っ赤にした女の子が口を開いた。



見覚えのある子だ。



確か、真希ちゃん、だったかな。



「女の人にナイフを向けてる男の人がいてね……、航が助けようとしたの……。そしたら、そのまま航が刺されて……!」



真希ちゃんは泣き崩れた。



それをそばにいた男の人が支える。



「真希は目撃したのか?」



「あぁ、俺と真希がたまたま航とあってな、3人でいたんだ。……俺も見ちまったよ……。犯人はまだ捕まってないんだ……。畜生、あん時止めときゃよかった!」



「剛士……」



真希ちゃんの代わりにナギの問いに答えた、剛士と呼ばれた男の人の目にも涙が滲んでいた。



目の前で人が刺されたら、それも友人だったら、ショックは大きいと思う。



辺りはどんよりとした、重苦しい空気が漂っていた。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ