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#31 堕落の果てに(3)

ナギには、考えていること全てを見透かされている気がした。




「……弥生の家に行こう……」




私から身体を離しながら、ナギはそう言った。



「……でも……」



私たちが弥生に会いに行って、何かしてあげられる自信はなかった。



「俺たちが会いに行かなきゃ、誰が弥生を助けてやるんだよ……。このままだと、弥生、ヤバい気がするし……」



「ヤバいって!?」



ナギは何も答えず、弥生の机の上を片付け始めた。



ナギの言葉が変に胸に引っかかって、ドクドクと心臓が痛んだ。






ピンポーン




「……あ、ヒメコ……」



家から出てきた弥生は少し痩せていて、顔色も悪かった。



「……」



かける言葉が見つからず、しばらくの沈黙が続く。



「弥生が学校休んでるって聞いたから、勉強教えに来たんだ。……迷惑だったか……?」



沈黙を破ったのはナギだった。



弥生はか弱い笑みを浮かべて首を振った。



「そんなことないよ。すごく嬉しい。……よかったらあがって?誰もいないから」

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