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#3 地獄の幕開け(3)
「ね、……弥生のこと、どう思う?」
ナギの家。
ベッドに腰掛け、クッションを抱きかかえながら、私は唐突に質問した。
「弥生って、ヒメコの親友の?あいつがどうした?」
私は意を決した。
息を大きく吐く。
「ナギのこと、好きなんだって」
少々の沈黙の後、ナギは私の隣に腰を掛けた。
「それで?」
「付き合いたいから、仲取り持ってって……」
「ヒメコはさ、それで平気?」
予想外の質問だった。
私は大きく首を振った。
「なら、答え出てんじゃん」
「でも……友情が壊れちゃう」
私は強くクッションを抱きしめた。
「俺が言ってやるよ」
「ダメ……。だって、ナギとのこと親友なのに話してなかったんだよ?」
「……」
ドサッ……
私はナギに押し倒された。
「ヒメコ、しよ?」