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#11 恋か友情か(5)
部屋のベッドに腰掛けると、隣にナギが腰掛けながら軽く抱きついてきた。
そのまま、頭を撫でたり、髪に指を通したり、頬にキスしたりしてくれた。
「……いつもより、デレデレしてる……」
「嫌?」
「ううん……嬉しい、かも」
「俺、やっぱヒメコが好きなんだなって実感してさ」
「……今更?」
「前よりもずっと好きになってる」
とさっと押し倒された。
「ヒメコが好きだ」
弥生の顔が浮かんだけれど、それも甘い感覚に掻き消された。
ナギのことしか考えられなくなって……
ナギも私のことしか考えていなければいいな、と思った。
……これからどんな出来事が起こるかなんて予想すらしないまま、私は満たされていた。
次の日、予想通り弥生は満足気な表情で私の元に駆け寄ってきた。
「……ナギと、どうだった?」
話の内容はほぼ知ってるけれど、知らないフリをした。
不快な気分になることは覚悟した。




