猛威
二回目となりました。
頑張らせていただきます。
XはFの後ろに続いて、足場の悪いルートを登っていた。何でわざわざ大変な方を登るのかは知らなかった。
「なんでしんどい方を登るんだ?」
Xはついに聞いた。
「こっちのほうが楽しいだろ」
Fが答えにならない答えを返す。
「それじゃ答えになってないんだよ」
Zが突っ込みを入れた。
「だって、何となくだし」
「……」
Fの適当なプランに、XとZはつくづくあきれた。
ZはGPSみたいなのを使い、今の位置を教えてくれる。ちなみに、現時点では200メートル分しか登っていない。
「あと590メートルもあるのかョ……」
Xは愚痴をこぼした。
Fは速く速く登っている。
XとZはとてもじゃないがついていけない。
「もうちょっと速度落とせよ」
Xは文句を言った。
「ちゃんと鍛えたんだから大丈夫だ」
Fはまだまだ歩いていく。
「昼食もとらないのか?」
Zは聞いた。
「今12時過ぎだけど」
Zは補足した。
「疲れてから食べたほうがいいだろ。それに、今こんなとこで食えねえぞ。もうちょっとぐらい待てよ。12時半には食べよう」
Fは返答した。
12時半。
XとZ、Fは休憩できそうなところに腰を下ろした。
Xは昼食をリュックサックから出した。
Fは基本腕白だから、本当は食べたくてうずうずしていたらしい。弁当箱を開けたとたんに、すごいスピードで食べ始めた。
「もうちょっとよく噛めよ」
Zがあきれて言った。
「時間の無駄。お前らも早く食え」
Fはしっかりした声で返した。
20分後。
Xは弁当箱をしまうと、立ち上がった。
Fはもうウォームアップを済ませていて、XとZを待っていた。
二人は軽く体操をして、Fのもとに駆け寄った。
「行こうか」
Fは言った。
が。
二人の視界から、突然Fが消えた。
「うわあああああ!」
Fは落ちた。彼らのいたところは岩がせり出しているところで、その石が抜けたのだ。
「痛え」
Fはこぼした。
XとZは駆け寄ろうとした。
しかし……。
ドォン。
という音とともに、木が倒れてきた。幸い、あまり大きくなかったため、三人は無事だった。
「これから先、こんなことがたくさん起きるんだな」
Fを引き上げてから、Zは言った。
彼らはつくづく実感していた。
自然は怖いものだ。
決して油断してはいけないと。
次はどうしようかと思っています。なかなか次のこと考えながら書くのって難しいですね。