山岳
頑張って書きました。
なんか長続きしそうです。
皆様に読んでもらえるよう、頑張ります。
山は、大きくて雄大で、神秘的で、人々から崇められた地であった。
その証拠に、ギリシャ神話の中心地はオリンポス山だし、山岳信仰の地やパワースポットとしても有名であったりする。
そして、名高い山ほど人々は魅せられる。それは今日の富士山やエヴェレスト山の登山者の量が証明している。
しかし、それは同時に、美しきこの山々を、汚してしまう。
これは、そんな美しき山々に魅せられた登山家の物語である。
2011年某日。
朝七時に目を覚ましたXは、外の空気を吸った後、荷造りを始めた。
今日は大阪府豊能郡能勢町と京都府南丹市にまたがる山、『深山』を登山する日だ。この山は、標高が790.5メートルもあり、大阪50山の一つとなっている。
きちんと整理して、水分、昼食、救急キット、その他非常用グッズなどなど……をリュックサックに詰め込んだ。
そしてマウンテンバイクに乗り、街中を疾走する。
待ち合わせ場所についたXは、マウンテンバイクから飛び降り、カギをしっかりかけた後で歩き始めた。集合場所はいつものカフェ。やはりまだ来ていない。そこでXは、コーヒーを一杯頼んだ。
「あ、コーヒー一杯お願いします。で……ミルクと砂糖を多めで」
「はい、かしこまりました」
Xはコーヒーが来るまでの間、コツコツとテーブルをたたきながら考え事をしていた。遅いな、とかなんとかかんとか。
コーヒーが来た。彼はカップに手を伸ばし、コーヒーをすすった。そして朝食がてら、ケーキを一つ頼んだ。
「チーズケーキを」
「以上でよろしいですか?」
「……」
「あの~、お客様……」
「え? は、はい」
Xはぼうっとしていた。
それから2分後ぐらいに二人の人間がやってきた。それぞれFとZだ。
Fは席に座ると、
「ごめん、遅くなって」
と謝罪した。
Zは口を開き、
「ああ、すまない」
と謝罪した。
「いいんだよ。それより、深山は登れるよな?」
Xは聞いた。
「ああ。小学生が何人もいても登れる山だ。山頂には雨量観測所もある。大抵の人が登れる山だ」
Fは言った。
「そうか、なら大丈夫だな。そろそろ出ないか? 夕食までには帰らないと」
Xは立ち上がった。コーヒーとケーキの代金を支払い、出口へと向かう。
彼らは登山家サークル『永遠の世代』だ。年に一度開かれる『登山家総会』ではショボいサークルとしてさげすまれている。
「永遠どころかあと二か月で消えるんじゃないか?」
周りからはそういう目で見られていた。
場所は深山付近。
彼らは山に足を一歩踏み出した。
しかし、彼らは知らなかった。
自然の猛威を。
自然の強さを。
自然は人間を超えるということを。
まだ全然話が進んでいませんが、これから書き進めるつもりです。頑張ります。