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「――――よくできました!


 いやあ、実にお見事!

 初陣でこんなに出来るとは、さすが期待の星ですね。いやはや──すごいすごい!」


 先程帰ったばかりのタレ目の管狐が青白い顔をしたユエの目の前にぱっと現れ、

 ぱちぱちと前脚で器用に拍手していた。


 クロカゲがじろりとそちらを見るが、特に気にした様子もなくニタリと笑う。


「少し遅くなりましたが、説明も不要でしたね!


 術師様にはこういった敵をどんどん倒していただきたいのです!お願いしますよ──できますね!


 ああ恐ろしいですね!日ノ本の危機ですよ!

 ですがあなたが活躍すれば、国民は皆あなたを称えるでしょう!」


 わざとらしく礼をすると倒れた死体の方を見る。


 ごくん。と唾を飲み込むと、もう一度ユエたちの方を見た。


「本当にご苦労様でした!すぐ回収しますので!」


 そう言って前足をかつん、と鳴らすと

 黒子のような装束を着た人が数人現れ、ぽいぽいと死体を箱に入れるとそのまま現れた時のように消えていった。


 ユエがまだ頭が痛いのか蹲っていると管狐が覗き込む。


「おや?どうなさいました?

 顔色が悪いですよ。


 いえいえ、戦いの後はよくあることですとも。

 それも初陣ともなれば。ですがあなたは慣れていますかね。」


 にこにこ、にこにこ。


「さあさあ!ともあれ勝利です!

 我らが主様も、きっとお喜びになるでしょう――


 次の任務も、期待しているとお言葉を貰っていますよ!」


 その言葉に、ユエがハッと顔をあげる。


 管狐はいっそう愉快そうに笑うと、


「では、また。」


 と言って消えた。

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