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水平線上ノ煌星  作者: 猫屋敷 凪音
ファミリー編
22/48

第20夜 [2階と1階の間]縦縞と横縞の双子

ハチが賛月への反撃を開始した一方、ノゾミ達は例の特殊な階段を登っていた。


《第1フロア》

四角。四角。四角。

「ようこそ」

「プレイヤーの皆さん」

そこは大きな箱を中心にして、同じ大きさの箱が等間隔に並べられている部屋だった。

中心の大きな箱には同じ様な格好をした双子が立っている。

その双子はアリスのお茶会に出席しそうな揃いの格好をしていて、縦縞ストライプ横縞ボーダーかの違いしかなかった。

『1/2』と書かれた小さな札付きのハットを、2人が同時に脱ぐ。

そのハットは手品師が奇跡を起こす前の様に叩かれ、双子の手を隠す程に大きくなった。

「お目当てのモノは」

「我々の手にあります」

双子がハットの影から、手の平に収まる小瓶を取り出し頭上に掲げた。

あれが恐らく、白夜さんに必要な解毒剤の材料。

今、登った階段を振り返る。

ハチちゃん……。

1人だけ残してしまったので、心配だ。

でも今更、戻るわけにもいかない。

今は目の前の相手に集中する。

「小さいモノは大きく」

材料の入った小瓶がペットボトルサイズまで大きくなる。

「大きいモノは小さく」

ペットボトルサイズの小瓶が元の大きさに戻る。

双子は小瓶の大きさを大小に変えながら交互に喋り続ける。

「ご覧の通り」

「我々の能力は」

「物を大きくしたり」

「小さくしたり出来ます」

ふむふむ、縦縞が大きく、横縞が小さくする能力ね。

「ああ、もしも……!」

「もしも?」

「もしも、我々が瓶を大きくしてる時に攻撃されたら!」

「されたら?」

「割れちゃうねー」

「ああ、それは怖い。そうなると、もし……」

「もし?」

「もし小さい時に攻撃されたら!」

「割れてしまうね!」

つまり下手に攻撃が出来ないという事か。

この双子、面倒臭いぞ。

こういう双子は、キャラクターとしては面白いけど、現実で見ると面倒くさい。

今は白夜さんがピンチで、時間が足りないのだ。

ルール説明があるなら変な小芝居を入れずに説明して欲しい。

あと、交互に話されるとどっちの目を見て話を聞けば良いのか分からないから困る。

バチィンッ

「「痛っ!」」

双子の手を黒い縄がはじき上げる。

「では……普通サイズの今、盗めば問題ないですよね?」

いつの間にかアチョーさんが双子の足元の箱に隠れていて、手に持った鞭を張り切っていた。

手から弾き飛ばされた瓶は、天井の高さまで飛んでクルンッと回転する。

それと同時に黒金さんとボムちゃんが箱の上を走り出し、黒金さんが瓶をキャッチした。

「でかした!」

「たまたま隠れやすい箱があっただけですよ」

ピシィッと音がして、双子が鞭に捕えられる。

「観念するっす!」

ボムちゃんが縄の付いたフックの先を双子の首に突き付けた。


【制圧完了】


私がボーッとしてる間に、アチョーさんは小さくなって箱の影から影を移動。

双子の手から瓶を離し、それを黒金さんがキャッチ。

その間に双子をアチョーさんが捕らえ、ボムちゃんが身動きを取れない様に双子に武器を突きつけた。


私、何もしてない……!


いくら戦闘素人とはいえ、駆け寄るくらい出来なかったもんか。

「サッサと降参するっす」

ボムちゃんにフックの先を突き付けられた双子は、お互いの目をチラリと見た。

こいつら、何かやらかす気だな?

「「5番」」

瓶の大きさを変えたのと同じ様に、赤と青の光が黒金さんの乗っている箱に飛んでいく。

「黒金さん、危ない!」

「!」

(50-100)(30+100)

ゴキャッ

赤と青の光を浴びた箱は縮んで破裂した。

バラバラになった木片が散らばる。

「爆発か!?」

「いえ、火薬の匂いはしません」

黒金さんは箱が破裂する前に、2つ隣にある箱に移動して難を逃れていた。

「あんた等、【降参】以外の言葉を喋ったら舌を無くす事になるっすよ!」

「「分かったよ。こう……参番さんばん!」」

(50-100)(30+100)

赤と青の光線が、黒金さんの乗る箱に飛んでいく。

今度は私が何か言う前に黒金さんが回避して、箱が破裂する。

(3+100)

その回避した先に、数字の付いた赤い光線が吸い込まれた。

「あっ?」

黒金さんの手の中の瓶が子供サイズになり、手から滑り落ちる。

その瓶が割れないように、黒金さんが下敷きになって箱と箱の間に転がった。

「よしっ」

瓶は無事だったらしく、黒金さんがホッとした顔を見せる。

(50-100)(30+100)

(50-100)(30+100)

(50-100)(30+100)

(50-100)(30+100)

「あっ!」

双子は何も喋っていない。

それでも、赤と青の光線が、黒金さんの四方にある箱に飛んでいく。

「黒金さん!!」

私の声で危機を察知した黒金さんが、材料の入った瓶に覆いかぶさった。

「ボス!」

4つの箱が同時に破裂した。

大器ダイキ勝器カツキ


縦縞ストライプの方の双子

ダイ兄ちゃんと呼ばれる大器ダイキの能力が【足し算】


横縞ボーダーの方の双子

ショウ兄ちゃんと呼ばれる勝器カツキの能力が【引き算】


大きさの分かる物(誤差1cmまで)の大きさを変えられる。

上限も下限も100cmまで。


双子もノゾミと同じく目測で物の寸法が分かるが、いつもメジャーを持ち歩いている。

双子の着ているジャケットのシマシマは1cmずつのシマシマになっており、メジャーが無い時はサッとそれで長さを測る事が出来る。

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