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追放?やったぜ。

初投稿です((。´・ω・)。´_ _)




「五大英雄、回復魔術師エドを追放処分と処す」


厳かな雰囲気の中、城の玉座にて罪状を読み上げ、帝国軍が一人の男囲むように警戒する。

言うまでもなく囲まれている男はこの物語の主人公であり、彼は犯した罪に相応しい罰則を...という訳ではなく、彼は全くの無実であり皇族から濡れ衣を着せられている真っ最中である。

しかし、反論はしない。

空気を読んだ、ということでは無い、彼にとって追放処分が都合が良いからである。


「本当なのですか!」


広い部屋に大きな声が響き渡る。

発言者はとても幼い少女であった

皇帝の娘、フィアネッタ・エルニエ皇女である。

彼女の声は6歳とは思えぬほどハッキリとしたものであった


「皇女様、これは罪を罰する大切な...」


「エド様がそのような事をするはずがありません!そうですよね?」


「......。」


声を遮るように発言した彼女の声はとても強いものであったが、エドは問いに答えなかった。

皇女とエドの関係は師と弟子のようなもので、フィアネッタ皇女はとてもエドを慕っている。

赤子の頃から良くしてくれたエドの事を家族以上に大切だと思っているのだ。

なお、それが恋心だと気付くのはまだ先の話である。

そんな彼女に対し無実の罪を「やりました」とは言えなかった、しかし、無実であると言ってしまえば彼の望みは絶たれてしまう、ゆえの黙秘。

不器用な彼が最後まで師であろうとしたがゆえの黙秘、そんな事は幼い子供には分からぬ事である。


「そんな...これは何かの冗談ですよね!父上!」


「......。」


泣き崩れそうな顔で父上、皇帝に問うも返ってくるのは沈黙である。

皇帝も、臣下も帝国軍すらもエドが無実であるのは知っている、無実であると信じている。がしかし、エド本人が何も言わない以上、どうすることも出来ないのだ。


(何故だ、エドよ、何故何も言わぬのだ、無実だと言ってくれさえすれば...)


皇帝もエドが発言してくれるのを望んでいる。

誰しもが望んでいるのだ。

濡れ衣を着せた者がいるのは明らかであった。


「エド様...どうして......」


6歳にはとても耐えられなかった、返ってくるのが沈黙である状況が、どうしようないという状況が。

とうとうその場に崩れてしまい涙を流す。

おいたわしい、そう思ったメイド達は皇女をなんとかなだめ玉座から退場させようとするが


「嫌よ...いや......」


泣き崩れてしまってはどう扱ったものかと、戸惑う。





こうして、五大英雄 回復魔術師エドの追放処分が決定したのであった。




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