7話 ???サイド
闇の中、玉座の間で装飾のたっぷり入った豪華な椅子に腰掛けながら、銀髪の長髪で筋骨隆々ないかにも高価そうな装備を身につけた男が部下に話しかける。
「無事、異界への扉は開けたようだな。」
「へい。滞りなく。原初の龍の召喚と、勇者の誕生確認いたしやした。」
そう、幹部の1人ローブをきた高齢の老人が...計略担当のザールが返す。
「ハッ。今回の勇者は98025位か。実にお笑いものだな」
銀髪の男は嘲笑しながら高笑いをする。
「ええ。敵対勢力の戦力にはなりっこないですぜ。」
「ヘルスタシス様の相手なさってきた敵と比べるといささか戦力不足ってとこですぜ。」
ザールは跪きながらそう言う。
「勇者の元へ合計ステータス10000以上の兵を向かわせろ。雑魚は雑魚でも勇者は勇者だ。早急に潰して仕舞えばこちらの勝利は確定したも同然だ。他のプレイヤーは1000以上の兵を向かわせれば余裕であろう。原初の龍はこちらに呼び戻しておけ。扉を開けた今、無駄な戦力を割くのは痛い。」
「承知しやした。すぐに手配いたしやす。ではこれで失礼したしやす。」
ザールはそそくさと玉座の間を後にする。
「あのお方はまったく過剰戦力投入にもほどがありやすぜ。支配者 IVをもつあの方に敵などいりゃしないでしょうに。」
ザールが出て行ったあと、玉座にて。
「フッフッフっっ、10058、10059、10060、....99999」
「よしっっ腕立て新記録!筋トレたのしぃぃい!」
ヘルスタシスはそう叫びながら今日も筋トレに励む。