第1話 ボディビルダー(笑)
都市郊外のぼろアパートの一室にて男は世間でコロナウイルスが流行っている中、日々筋トレに明け暮れていた。
「20.21.22...23ッ、、はぁもう限界だ。」
「いやこんなもんじゃだめだ!俺はモテる男になるっ
あいつをぜったいに見返してやるんだ..」
(この男失恋したのである。
一年前振られた事を根に持ってジメジメと悩んだ末にようやく最近何を血迷ったのか筋トレに迷走した。)
...筋トレ後...
「ふぅー今日のトレーニングはこれで終わり!肩にでっかい重機のってんねぇ!(ポージングしながら)」
肩に乗ってる筋肉は軽自動車といっても過言なくらい未発達なものでこの男慢心が過ぎるのである。
「さーてプロテイン飲むとすっか」
((ガサゴソガサゴソ))
そう言って大してムキムキでもないボディビルダーは日々の日課のプロテインココア味を飲み出した。
「くぅあーやっぱココアだな!チョコはくどいし、バニラはそこはかとなくまずい!」 ※個人の意見です
ピーンポーン
と来客を告げる音が鳴り男は玄関へと向かった。
「誰だこんな深夜に...」
ガチャリとドアを開けるとそこには配達員らしき人物が荷物を持って立っていた。
明らかに深夜に配達員がくるなどあり得ないのだがこの男なんの疑いもなく、あ、配達か。と認識してしまった。
「お届け物でーす。判子またはサインをおねがいしまーす」
「あ、お疲れ様でーすはいはいっと」
男は手早くサインを済ませ郵便配達員と思わしき人物から荷物を受け取った。
「一体なんだってんだ。俺最近もの頼んだ覚えはないぞ?ベンチプレスも最近届いたし..それ以来ネット注文してないはずだが..」
ダンボールを開けてみるとそこには一台のスマホが包装されて置かれていた。
「ん?俺が今時珍しい、スマホを持ってない古風な若者だから誰かプレゼントしてくれたのか?ははーんこれはモテ期きたな」
この男脳筋なのである。
「とりあえず電源いれてと。おっなんだこのアプリ」
アプリアイコンにはダーウィンイラストが書かれておりその下にEvolveと表記されていた。
「意味はわかんねーけどとりあえず押してみるか!」
男がアプリを開くと
「ようこそEvolveへ。君は人類を救うメシアになるのだ。」
と謳い文句かのように文字が表記され、画面が切り替わった。
まずはクエストをこなしてステータスをあげてみよう!
クエスト1 腕立て100回
クエスト2 スクワット200回
クエスト3 プランク10分
「ほーう俺にうってつけなクエストばかりだな、だが!俺は知っている。筋トレとは継続なのだと!開発者!だれだか知らんが筋トレを舐めているなこれだけですぐに強くなれると思うなよ!」
「まぁとりあえずやる分には支障ないし、人類を救うだかなんだかしらんがその策略に乗ってやる」
「明日からな。」
この男怠惰なのである。そもそもそんな多くの回数やれたことがないので後回しにしているのである。
ー現在のステータスー
筋力11
素早さ5
知能0.5
防御11
魔法防御0
魔法攻撃0
ー称号ー
世界に選ばれし者(笑)