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昼飯前の静けさ

 その後は特に何もなかった。

 普通に高校に行き、下駄箱で分かれ、クラスで多少ヒソヒソされただけだ。

 

(あ、そいやーあいつ、おにぎり食えたかな?)

 

 その事を聞こうと思い、スマホの電源を入れる。

 電源が入るまで暇なので、クラスを見回してみる。

 

(なんてったって、俺は昨日の放課後遊びに行けなかったからな。)

 

 なんてことを考えながら、見てみるといくつかのグループができているのが分かる。

 一番うるさいあそこのグループが、俺のクラスの一軍ってところかな。なんかギャルいっぱいいるし。イケメンもいるし。イケメンはくたばれ。

 で、あそこが二軍か。なんか頭悪そう。一軍のこと妬んでそう。

 お、あそこも二軍かなー。女の子グループかな? レベルたかいなー。

 ふむ、あそこが三軍。いわゆるオタクグループか。ほー。女の子もいんのかー。

 で、四軍は?

 

 あれ?

 

 うん?

 

 あ。

 

 このクラスでぼっち俺だけかー。なははー。

 

 辛。

 

 つら。

 

 ま、いっか。

 

 うん。あ、スマホ電源入った。

 

 ん? 

 

『お昼一緒に食べよ?』

 

 うむ。いいぞ。

 

「いいよ」

 

『やった! じゃ、迎え行くね』

 

「うん。頼んだ」

 

 そこまで返信して気付いた。あ、これだめなやつー。

 思考停止で打ってたけど、女子からの誘い普通に受けちゃったよー。しかもあいつ、普通に可愛いから目立つよー。

 多分、あいつのクラスの女子付いてくるでしょー。

 めんどくせえ。

 さらに、男子から妬まれるんだー。わーめんどー。

 それのせいであーなったの忘れたの?

 ま、高校だしあの時みたいにはならないか。

 

 そう切り替え、時計をみると始業5分前だった。

 

 もうすぐはじまる。

 

 そう思い、スマホの電源を切る。

 

 すると、廊下の方からドタバタと足音が聞こえてくる。

 

 なんだ? と思い、聴覚に意識を集中させる。

 

 ガタッという音とともに教室のドアが開け放たれる!

 

「みんなー、おっはよう!」

 

 なんだ、鈴か。2日目から遅刻ギリギリとは……。

 さすがとしかいえねぇ。

 しかも、一軍のグループと会話始めてるー。

 これがコミュ力か。

 幼馴染の俺に少しぐらい分けてくれてもええんやで?

 

 そんなしょうもないことを考えていると、チャイムが鳴った。

 クラスの面々が席に着き始める。

 

 めんどくさい授業の始まりだ。

 

 

 それからの授業は、基本的にオリエンテーションをやるという味気のないものだった。

 周りの平均が高い分、中学の時の数倍疲れた。

 

 そうなのだ。俺はあの事があって以来、中学の頃のやつがいない高校にいこうとした。幸い、元々ある程度勉強が出来たこともあり学力を伸ばすのは比較的簡単だった。

 問題はそこからだった。地味に頭が良くなってしまったせいで高校の選択肢が、中学の時の知り合いがいるかもしれない自称進学校か、知り合いはいないだろうが少しレベルの高い進学校だけになってしまった。

 もちろんその頃の俺は、中学の頃のやつと会いたくなくて後者を選び受験し、合格したのはいいが今は後悔している。

 

 レベルが高すぎたのだ。

 

 勉強についていけそうとかそうゆうことではなく、雰囲気に殺されそうなのだ。

 

 朝や休み時間は騒いでいたギャルどもは静かになり真面目にノートもとるし、オタクどもも質問をする。

 

 なんだこれ、というのが率直な感想だ。

 

 そんなことを考えていたせいで今が何の時間か忘れていた。

 

 

 昼休みだ。

 

 昼休み、そう。

 

 あいつが迎えに来る。

 

 だが、気づくのが遅すぎた。

 

「あの、永山君いますか?」

 

 その声で教室中の視線がこちらに向いた。

 

 ずっと誰とも話していなかったやつにとんでもない美少女からのお呼びだしがあったのだ。しかも、後ろには入学式そうそうに告白を受けたと噂のやつまでいるときた。

 

 なんか、最近こんなのばっかー。

 

 

 

 

 

すいません!昨日2話投稿出来ませんでした。

今日は何とか2話投稿したいのですが、最近、書く時間があまりないのです。

毎日投稿はできると思います。

最後に、面白いと感じてくれたら、ブックマーク、評価のほど、よろしくお願いします。

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