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#01:友、達…

はじめまして(´^ω^`)!届人と申します!更新遅いかと思われますが何の気なく、楽しんで読んで頂けると幸いです。しかし未熟者なのであまり上手く物語を作る事が出来ないかもしれないです。それでも、適度にサディスティックに優しく、生暖かく見守って頂けると嬉しいです。では、ごゆるりと

これは限りなく近く、限りなく遠い世界の物語




剣と魔法と適度な科学、そしてオーパーツが交差する国、ヴァフスルード


その首都スレイドに住む上流階級の貴族の、15歳の少女


「ラルク・ヘイルフラムです」


軽く頭を下げて、少女は話す。後にざわめき


身長152cm・瞳の色は青・肌は繊細そうで白く、髪は青だが根元から毛先にかけて少しずつ白く、頭のラインに沿う様に、肩を覆う位の長さ


「好きな物はスイーツと古文書、嫌いな物は害虫と激しい運動です」


彼女は今日、聖ウラジーミル学園に入学した


ヴァフスルードでも屈指の人材が多く集まるこの学園は、魔力を媒体に様々な力を引き出し、使用する魔法術、オーパーツ等のオーバーテクノロジー、ロストテクノロジーについて、学習・研究する科学術の学習を目的とし、毎年極めて優秀な魔法術師、錬金術師、研究者等を輩出している


ラルクをはじめ新入生200人は全員が今日が登校初日であり、5つあるクラスの内の1つ、1年1組の40人の生徒が、教室の中で1人1人自己紹介をしていた。彼女はその23番目


「得意な術式は召喚術、嫌いな術式は混種(キメラ)の合成です。宜しくお願いします」


教室中で更にざわめきが起こる──召喚術は魔法術の中でも特に才能があり相当な修練を積んだ術者でないと、扱える人間が居ないからである


「ほお…その年で召喚術を使えるのかね。流石は名家ヘイルフラムの血筋なだけはある」


「そうは言っても、まだ低級から中級レベルの召喚しか扱えません」


「それでも、天才と呼ぶには十二分の域に達しているよ」


顎と鼻の下に髭を蓄えた、教師の初老の男が左目だけに掛けた眼鏡を薬指で持ち上げた


「────。」


一礼の後、着席するラルク。続いて他の生徒が一人ずつ自己紹介をしていく


魔法術師を目指す者、錬金術師を目指す者、研究者を目指す者。それぞれがそれぞれの事を話す


勿論皆が皆ラルクの様に貴族出身というわけでも、英才教育を受けていたというわけではない。学園は資質があり、強い意思を持った人間を選出し招き入れているのだ。その基準には一般の血筋も貴族の血筋も境は無い

それ故に上は上級貴族層、下は貧民街のひったくりまで入学しており、金銭面での問題がある人間には融資をし、将来出世払いという形式を取っている




「君達はこの国の未来を造る人間だ…しっかりと己の力を磨き、知識を吸収して成長して欲しい。そしてその力を、自分が正しいと思い、感じる道に使って欲しく願う」


そう言い担任の男教師、アルベルト・ヴァレンタインが教室中を見渡すと、咳払いをして再度口を開く


「私からの話は以上だ。本格的に授業があるのは明日からなので、今日はもう下校するように」


アルベルトの起立の号令の後、教室中の全員が礼をする。まばらにありがとうございました、と声が上がり、生徒がドアから廊下へ出て行く


「───ふぅ。」


一通りの生徒が教室から出て行ったのを確認し、気が抜けた様な顔をしてラルクが手提げ鞄を持って席を立つ


「ヘイルフラムさん!」


不意に、気さくそうな声──びくっ、と一瞬体が跳ねるラルクの後方から、彼女に向けての少女のそれ


ゆっくりと振り向き、ほんの一瞬、気に留めない程の停止の後、声の主に返すラルク。冷静に気品のある、ほんの少しだけ口の端を吊り上げた微笑みを湛えて


「何か用ですか?──シェリル・アンデルセンさん」


名を言われ、驚く少女──シェリル・アンデルセン


「ふえ、覚えてくれてたの?さっき皆のまえで自己紹介しただけだから、誰だてめぇって言われるのかと思ってた」人懐っこそうに笑いながら話す少女


きめの細かい小麦色の肌、短めで、前髪以外は所々緩やかに外を向いている、太陽の様に金色の髪、そして好奇心を秘めた、大きな灰色の瞳──瞳孔は黒く吸い込まれそうな闇色という容姿


「──今日自己紹介した人間の名前・得手不得手とする術式は記憶しました。確かあなたの得意な術式は

「まってまって!そこは改めて私に紹介させて」


ひまわりの様な笑みを浮かべ、焦った様に両手をラルクの眼前に突き出して彼女の言葉を遮るシェリル


「───。」


一呼吸置き、ラルクを見据える。自信に満ちた瞳が瞬き、ふっくらとした唇から言葉が紡がれていく


「改めて、シェリル・アンデルセンです」


そう言い一礼


「得意な術式は符術と降術。苦手な術式は錬金術です」


その灰色の瞳が瞬く度に、自分への興味と関心を感じる──ひしひしと


それにラルクは心中で少し戸惑った

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