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ウラヌールの宿屋さん ~移住先は異世界でした~  作者: 木漏れ日亭
第一部 第二章 町で、宿屋さんを営みませんか?
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転職はこりごりだ。

 はい、さくっとな♪


 【追記】今回はパパのみです。よろしくお願いします。

◇◇◇


 本社工場で製品渡し、事務処理を行い、次のサンプルと生地を用意しておいてもらう。


 スケジュールを確認したら、この生地分で割り当てが無くなり、いよいよ終わりなんだなあと思った。毎度の事ながら、こればっかりは堪える。


 もう転職はこりごりだ。


 いくら譲られた代償だからといって、もういいだろう? いい加減落ち着きたいよ。咲耶やコトにも申し訳ないからなあ。


 部長がいたから分工場の引き上げについて話をして、住まいについても引き払う日を相談する。


 待ったなしかよ。覚悟はしてたけどさ。なんだかなあだ。



 ささくれだった気持ちを振り払って、家路につく。


 車、乗らないで済む仕事がいいなあ。あ、もしもこの求人が、俺の考えてる通りだとしたら乗る必要がなくなるはずだ。

 そもそも車が無いだろうからね。



 団地の駐車場に車を入庫させる。

 どんな車でも乗りこなす自信がある(免許は一応大型二種ね。バスも運転してたから。なんだかなあ)んだけど、車庫入れはさすがに緊張する。狭いんだな、団地の駐車場。


 明かりが点いてるのを確認してほっとする反面、どう話をして、この紙を見せるか。おまけに内容があれなだけになあ。


 ピンポンですぐに出てきてくれるのって、嬉しい。

 扉が開いて、中に入ると天使がいた。


「コト、なにその髪型っ! はんぱなしにかわゆす~♡」


 おふ。ふるふるしたら飛び退かれたぞ。しよぼ~んだ。


「パパお帰りなさい? その……大丈夫?」


 ああ、大丈夫。俺は至って普通だ。すこおしだけ、ほんのすこおしだけ家族愛が強いだけだ。それだけだ。


 ようやく中に入れてもらって、手洗いうがいを済ませると、二人して居間においでおいでと手招きだ。用意がいいことに、マグカップから湯気が立ち上っている。


 おれは頷くと、鞄からポーチさん(なでなでなでなでなで~、お、なんか怒りの波動が!)と例の紙を持って、居間に向かった。



 さあ、家族会議を始めよう。

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