反感とスタート
初めはすごい反感を買った。
何人も挫けそうになったけど、何とか乗り切ることができた。
出来てから、一週間。
「遂に一週間たっちまったな」
今では軽傷の人は自分より重い人の事を心配するようになってる。動ける人は、危険なところ以外の探索に行っている。
それ以外の人も、目の不自由な人の手助けなどしている。
「悪くなかったかな」
「そうだな」
今は休む時間。服装は皆体育着だが、何人かは保健室の瓦礫から見つかった体育着に着替えている。ちなみに僕たちは着替え組だ。
「そういえばさ、一樹。お前一度も挫けなかったよな。俺や原さんは挫けかけたのにさ」
始まった時は周りからの反発はすごかった。
不謹慎や、道徳がなってない、教育上どうなのかとか、邪魔だとか言われ続けた。
けど、そんな中で僕は挫けなかった。
「何の話してるの?」
「原か。いいやね、一樹がどうして挫けなかったのかってこと。いいや~困ったことに一度一樹だけの時あっただろう? それでも頑張れた秘訣を教えてもらおうと思ってさ」
軽い感じで言った伸二に原さんは頷いた。
「私も聞きたいな。どうして?」
自分でもわからない。けど、
「どうしてかはわからない。なんか、できるのかも……」
「はあ? わからないって」
やっぱり疑問符を出された。
「けどさ、何かやらなきゃいけない気がしたんだ。それにさ、一番初めに挫けたの、僕だと思う。この事が起きた時に挫けてたし」
「余計意味わからなくなってるよ」
そう思うよ。自分でも。
「ただ、もし周りから挫けてないって見えるなら、それは通じてるからかな」
気持ちの問題。
「いつも、家族とは繋がってる。もし居たら、どうしてただろうと思っていることかな」
「……」
少し間を空けてから、
「それに、皆がいるしさ。全員が全員しぼんでいたら進めないだろ。多分そうだと思う」
いま思いついた事だ。
「……よくそんな恥ずかしいこと言えるよな。一樹は」
「そうよね。前もそうだけど、よくいえるよね。そんな事」
「な、なんだよ! そっちが聞いたくせにさ」
からかわれた。
「けど……」
「でも……」
二人は少し黙ってから、
「そこが――」
僕たちの話をさえぎる事が起こった。
少し大きな揺れが襲ってきたのだ。
皆はしゃがんでいるけど、一人だけ立ってどこかに行こうとしている。
揺れは、何とか歩けるような感じなので僕は急いでその子によって行った。
『一樹!』
原さんと伸二の声が聞こえたけど無視。