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この作品には 〔残酷描写〕が含まれています。

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私が虐待児だった頃

作者: 与太猫
掲載日:2026/07/22

私が0歳だった頃

そんな話は聞いたことがない


私が3歳だった頃

髪を掴まれ宙に浮いた

髪は簡単に抜けないことを覚えた


私が4歳だった頃

誰かの指と泣き声と

風呂場での記憶の一切を忘れた


私が6歳だった頃

自転車ごと地に転んだ

お腹は蹴りやすいことを覚えた


私が7歳だった頃

自由研究を破り捨てられた

8時間の正座は痛いことを覚えた


私が8歳だった頃

闘病する子の詩に出会った

小児がんで死ぬのが夢になった


私が9歳だった頃

祖父が亡くなる姿を見た

父の真似をして欠伸で必死に涙を出した


私が10歳だった頃

カミソリを素手で洗った

出血した方が殴られないことを覚えた


私が12歳だった頃

他人の家でアイスを食べた

この世にアイスがあることを覚えた


私が14歳だった頃

殴られたので殴り返した

それから父に逆らえることを覚えた


私が15歳だった頃

窓ガラスを割ってみた

その場を支配することを覚えた


私が16歳だった頃

カッターナイフで手首を切った

これ以上殴られなくなることを覚えた


私が17歳だった頃

眠れず睡眠薬を飲まされた

薬で人は眠れることを覚えた


私が18歳だった頃

ドレスとコンタクトレンズをさせられた

男は褒めれば殴らないことを覚えた


私が大人になった頃

父と母は高齢者になった

叫べば首を垂れて泣くことを覚えた


私が大人になった今

家庭を持たないことにした

きっと同じことをしてしまうから

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