新たな宝箱
「ふぅ、ようやくセーフティーポイントまで来たわね」
そう言ってヒナタは仰向けに寝転がる。セーフティーポイントは非常に簡素な空間だ。魔物が出ないだけで、自らがダンジョンにいるということを否応なしに突きつけられる。そんな空間に若干の嫌気が差しながら、ヒナタは寝転びながら天井に向かって指を向けていた。
「何してんだよ?」
「迷路よ」
「迷路?」
「天井の傷を渡ってあっちの壁からあっちの壁まで行くのよ。あなたもやってみたら?」
「俺は遠慮しとくよ」
(子供らしい遊びもするんだな。まあ13歳って言ったらこんなもんか)
そんなことを考える17歳。だが実際の年齢とは裏腹に、精神年齢はもう少し離れているのだろう。カールの目つきは、十個下の妹を見つめるようなものだった。
(ヒナタ、それ本当に楽しいの?)
(宿で暇してる時に見つけた遊びよ。疲れてる時にやると案外、面白いものよ)
(それってつまり、面白くはないってことじゃ……痛ッ!)
(面白いわよ?)
(うん。僕もそう思う)
きっとこうやって独裁政治が生まれていくのだろう。キューネの境遇を考えると涙が止まらない。
そうしてしばらくセーフティーポイントで休んでいると、新たな人間がやって来た。それを見たヒナタは体を起こしてカールに話しかける。
「ねぇ、別のシーカーが来たわよ。挨拶くらいしにいってもいいんじゃない?」
するとカールは右手で素早く手招きし、それに合わせてヒナタも顔を近づける。
「あいつらはシーカーじゃない。ギャングだ。あんまり目を合わせるな」
「ギャング?」
そこそこのボリュームで復唱するヒナタ。ギャングの一人から睨まれる。
「うわ、柄悪ッ」
今度は小声で言うヒナタ。大声で言うと都合の悪いことなのは、流石のヒナタでも分かったらしい。
「大声出すなよ」
「悪かったわね。それで、ギャングって何よ?」
「城壁の前にスラム街が広がってるだろ?」
「あー、そうね。あのいかにもヤバそうな所ね。分かるわよ」
「そこを取り仕切ってる奴らがギャングだ。ほら、首とか顔にドクロとかピエロとかの入れ墨を入れてるだろ? あれはギャングの証だ。だから目を付けられないようにあんまりジロジロ見るな」
ここまでカールからギャングについて説明を受けたヒナタ。しかし、いまいちまだ理解できない。
「それがなんで目を合わせちゃいけない理由になるのよ」
「ギャングっていうのは、言わば都市に従わないならず者の集まり、簡単に言えば反社みたいなもんだ。そんな奴らと関わっても碌なことが無い。もし関わりを持ったらお前も都市から睨まれる。分かったら大人しくしてろ。あの様子ならどうせすぐ中層へ行くだろ」
なんとなくカールの言っていることを理解したようだ。ヒナタはまた仰向きで寝て、天井で迷路を始めた。そして数分すると、カールの言う通りギャングたちは装備の点検をしてすぐに中層へ潜っていった。
「反社でもダンジョンには潜るのね」
「反社だからこそダンジョンなんだよ」
「どういうことよ? なんで反社がダンジョンに来るのよ?」
よく分からないという顔を浮かべるヒナタ。カールはヒナタの常識のなさを改めて感じながら説明を始める。
「地上は基本的に都市が間引き依頼やらなんやらで目を光らせているからな。取引をするにしろ、レベルを上げるにしろ、反社にとっちゃダンジョンのほうが都合がいいんだよ。都市の目が無いからな」
そう、反社にとってダンジョンとは非常に便利な場所なのだ。人は来ないし都市の目もない。ダンジョンはまさにギャングの楽園と呼ぶにふさわしい。カールが当初ダンジョンに行くのを嫌がっていた理由の一つもこれだ。純粋に治安が悪いのだ。治安の良し悪しは生存率に直結する。カールが昨日ヒナタに助けてもらったように、友好的なシーカーの割合が高いと、いざという時に助けてもらいやすく、生存率が圧倒的に上がるのだ。そういう点を含めても、まともにシーカーとして活動している人間にとって、ダンジョンは本当に最悪の狩場なのだ。
「なるほど、そういうことなのね。でも馬鹿ね。入れ墨なんてしなけりゃ普通にバレずに他のシーカーたちに紛れられるかもしれないのに。まあ、あの目つきじゃどっちにしろ無理かしら。うふふ」
そう冗談を言って笑うヒナタ。
「まああれは一体感を感じるためだろうな。家族とか血縁とかと違って、ギャングかどうかなんて明確な区分はないからな。ああやって一つ象徴を持つことで、自分たちがギャングだって自覚を守ってるんだろうよ。まあ、それでも俺らには関係のない話だ。それでどうする? このままダンジョンから帰還するか、中層を覗くか」
ヒナタは迷わずに言う。というより、カールも恐らくヒナタの返答を分かっていて聞いているだろう。いわば確認作業だ。
「もちろん、中層へ行きたいけれど」
「まあ、お前はそう言うよな……」
「ちなみに教えておくと、中層のモンスター推奨レベルは35〜65だ。お前のレベルだとどのモンスターでも危ういぞ?」
「あのウェアウルフの変異体の推奨レベルはいくつなのよ?」
「一応……50だが……」
「なら楽勝じゃない。やることは一緒よ。あんたが引き付けて、私がその間に剣か魔法で倒す。いつもの流れで余裕よ。まあ、あんたがどうしても嫌だっていうなら、別に帰ってあげてもいいけど……消化不良ね」
カールはまたもや長考している。ヒナタが自分といつまで一緒にいてくれるかなど自分には分からない。そのため、ヒナタと一緒にいられるレベルアップの絶好の機会を逃したくないという心理がどうしても働く。普段のカールなら間違いなく都市に帰還していただろう。というより、その慎重さを持ち合わせるシーカーだからこそ、ここまで来られたのだ。しかし、普段の十倍以上の速度でレベルが上がるというなら話は違ってくる。しかも、難易度は十倍にはならないのだ。敵の難易度は変わらずに、もらえる経験値が劇的に増えるだけ。こんなに美味しいことは無い。一種のズルだからだ。
しかも、ヒナタは安全志向を好まないらしい。どんどん危険に立ち向かい、それを打ち倒していく。実際にその実力があるのがタチが悪い。おそらく、ヒナタの魔法があれば中層でもそれなりに戦うことが可能であろう。それに対して、今後も毎回自分がストップをかけるのか。自分が愛想をつかされれば終わるこのボーナスタイムを、自ら縮めてしまってよいのだろうか。そんな思考を駆け巡らせながら、カールは決断する。
「行くか。中層に」
「そうこなくっちゃ。十分休んだでしょ? ほら、さっさと準備しなさい」
そう言って陽気に立ち上がったヒナタは、早速もう中層へ出る準備を始めている。
「あ、そういえば、中層にはどんな魔物がいるのよ?」
この非常識モンスターはどうやらそんなことも知らずに中層に行こうとしていたらしい。本当に怖い。そんなことを思うカールだが、自分は経験値を稼がせてもらっている側であると自覚しているので丁寧に説明する。
「上層で出たモンスターが強くなって出現する。他にはオーク、レッドスパイダー、スカルナイト辺りだな。それぞれ知ってるか?」
「ええ。分かるわよ。ブサイクにはもう会ったことあるしね」
「ブサイク?」
「オークのことよ」
「オークのことをブサイクって言うなよ。紛らわしいだろ」
「別にいいじゃない」
「はぁ……それで他の2体は一応知ってはいるのか?」
「ええ、もちろん。それくらいシーカーとして当然よ。そんな常識のない人間と私を一緒にしないでちょうだい。それくらいの知識は私にだってあるんだから」
嘘である。宿でキューネに嫌々ながらも叩き込まれただけで、ここでもヒナタはしっかりと非常識だ。これで本当に非常識を覆い隠せていると思っているのなら恐ろしい。
「本当かよ?」
ここまでの非常識ぶりから、ヒナタが本当にレッドスパイダーとスカルナイトを知っているかを怪しむカール。今までのヒナタの行いを考えれば当然の反応であろう。
「本当よ。そんなことで嘘なんてつかないわよ」
「まあ、そりゃそうだな。そんじゃ行くか」
そう言って中層まで歩みを始める2人。しかし、そこでキューネが制止をかける。
(ヒナタ待って。出た先に早速オークがいる。僕が魔法で倒そうか?)
(へ? 本当に? なら、せっかくなら私一人でやるわ。自分の成長を感じられるかもだし)
(なら、せめてカールにスキルを発動させて。一応僕もバリアの準備はしとくから)
(了解よ)
「ねえ、この先に早速オークがいるのだけど、挑発を発動しながら入ってもらえる?」
「お、おう。了解だ」
(なんで上の階層から下の階層の魔物の位置が分かるんだよ。こいつの魔法は本当に規格外だな)
そう、規格外だ。階層無視で探索? 聞いたこともない。キューネの探知の魔法はある程度の上下の階層までその探索範囲が及ぶ。それはキューネがダンジョン産であり、ダンジョンで使いやすいようにスキルが発達したからだ。そしてそれはキューネがヒナタにダンジョンに行くのを勧めた理由でもある。しかし、カールはその事情を一切知らないので、カールとしては本当に埒外の化け物としてヒナタが映るのである。
「【挑発】!!」
そう言って階段を駆け下がるカール。そうして降りた先には本当にオークがいる。
(本当にいるじゃねえか)
オークは他の魔物同様カールをロックオンして、その棍棒をカールに振り下ろし続ける。下層ではそれなりの余力を見せていたカールも、少し辛そうな表情を浮かべる。オークの重い一撃を受け止めるたびに手が痺れる。そんな最中、ヒナタはオークの背後を取った。そして一振り、心臓部に向かって剣を刺すが――届かない。ヒナタの剣は中層に行くシーカーとしては安物だ。そのため、分厚い肉を通すようには作られていない。さらに言えばヒナタの腕力も足りていない。そうしてヒナタの初撃はオークを倒すには至らない。しかし、オークの標的をカールからヒナタに移すのには十分であった。オークは棍棒を振り上げヒナタの方へ全力で叩きつける。間一髪で避けたヒナタ。標的を取られたカールは、盾をオークに押し付けながら再び叫ぶ。
「【挑発】!!」
そしてオークの標的は再びカールに移る。その隙を逃さないヒナタは、もう一度心臓部に向けて刃を放つ。先ほどの傷に刃がめり込み、より深いところまで刃が入り込む。そうして心臓部に達したヒナタの攻撃は致命傷となり、オークが魔石となる。
「ふぅ、こいつやっぱりブサイクの割には強いわね」
「まあ中層の魔物だからな。下層の魔物と比べたら一段格が違うのは確かだろうよ」
(いやぁ、危なかったねぇ〜)
(それでも、一応私だけでもこいつくらいは倒せるようになったわね)
(本当に、あの頃と比べたら急成長だよ)
(そうねぇ。肉を切った感触も前回と違う。我ながら成長を感じるわ)
「次、どうしましょうか?」
「うーん。ひとまず上層と同じ感じで、一体ずつ経験してみるのがいいんじゃないか?」
「そうねぇ、そうしましょうか」
(ということよ。案内しなさい)
(全く、精霊使いが荒いんだから。近場にレッドスパイダーがいるからそっちに行こうか)
そうして動き出すキューネ。それに続いてヒナタも後ろからキューネを追う。
「こっちよ。レッドスパイダーがいるわ」
「おう」
そうしていつも通りレッドスパイダーがいる通路手前で止まる2人。先の通路には糸が張り巡らされているのがヒナタの位置でも分かる。
(レッドスパイダーって確か、めちゃくちゃ絡まる糸を出してくるのよね?)
(うん。火で全部燃やしちゃうのがおすすめ。変に剣とか使うと糸に絡まって剣が取れなくなっちゃう)
(じゃあ、魔法使うの一択ね。準備しといて)
(了解だよ〜)
「火で全部燃やしちゃうから、ちょっと離れてて。今回は私一人でやるわ」
「おう。分かった」
(火も使えるのかよ。何でもありだな)
小声で密談する2人。カールとしても糸に盾が一度絡まれば盾が使えなくなる可能性があるので、助かる提案だ。
(ヒナタも、もう少し離れて。危ない)
(分かったわ)
そうして通路から距離を取るヒナタ。そしてキューネの魔法が完成し、先の通路一面が真っ赤に燃え上がる。そうして糸を全て燃やし尽くした火は、燃え移る先を失ってやがて消える。カールがちらっと通路を覗く。その先では魔石が複数個地面に落ちているだけで、魔物の気配はしなかった。
「大丈夫そうだ。お前の魔法は本当にすげえな」
「でしょ?」
(僕のだけどね)
(うっさい。それで、次はどこに行けばいいのよ)
(ちょっと待ってね〜……ムムム!?)
そう言って表情を急激に変えるキューネ。
(何よ、お腹が痛くなったとか言ってもトイレになんか連れて行ってあげないわよ。野糞してきなさい。誰にもバレないでしょ?)
(そんなわけないでしょ! 宝箱だよ。この階層で一個見つけた)
(え! ほんと!?)
(うん。間違いなく宝箱の反応。こっちだ)
「こっちよ!」
「お, おう」
なぜ急にそんな明るい顔で走りだすのかと疑問に思ったが、経験値が大好きなヒナタのことであるから、また何かいい経験値でも見つけたのだろうと付いていくことにしたカール。しかし、ある程度走ったあと、ヒナタは何もない壁に向かって急に立ち止まる。
(ん? どうしたんだ?)
不思議に思うカール。その裏ではヒナタとキューネが言い争いを繰り広げていた。
(ここだ。この壁の裏に宝箱がある)
そう言って壁を見つめるだけのキューネ。それをむず痒く思ったヒナタがキューネを急かす。
(ちょっと、何してるのよ。宝箱があるならさっさとこの壁をぶち壊しなさいよ)
(え? 僕が開けるの? 魔力を温存したいんだけど……)
(当たり前でしょ! それとも何? 私にこの壁を壊せって言うの?)
(今のヒナタのレベルなら多分いけるよ?)
(え、本当に言ってるの? いざやってみて怪我でもしたらただじゃおかないわよ?)
(元々宝箱を露出させるために十分脆くなってる壁だからね。こう見えて案外弱いよ。ヒナタでも十分壊せる)
黙り込むヒナタ。この壁を壊すの? 私が? まるでそんなのゴリラみたいじゃない。そんなことを考えながら壁を見つめ続けるヒナタ。そして勇気を振り絞り拳を握りしめる。
「おい……何やってん……」
バンッ、という重い音が鳴り響く。そうして壁が崩れ落ち、その奥から宝箱が姿を現した。ヒナタは真っ赤になった手を払いながらキューネに言う。
(ちょっと! かなり痛かったわよ!)
(あはは、まあすぐに治る範囲だから大丈夫だよ)
(あはは、じゃないわよ。全く)
「お前……こんなのよく分かったな?」
カールは内心ドン引いている。急に壁を殴る狂人ぶりを見せたと思えば、その先にあったのは宝箱? 意味が分からない。どうやってこの先に宝箱があるのを発見したのかがまず謎であるし、そもそもこのクソ硬い壁を殴って壊そうとするヒナタの神経が全くもって理解できない。
「勘よ。折角だし私が開けてもいい?」
「ああ……構わんぞ。俺はモンスターが来ないか見張ってる」
もはやこんな見つけ方をされたのに、自分が開けようだなんて言い出せるわけがない。そんなカールの思いとは裏腹に、ヒナタは目を輝かせながら宝箱を見つめる。キューネも横で宝箱に目を光らせる。
(何が出ると思う?)
(秘伝書か魔法書。うん、そうに違いない)
多少は成長した2人だが、宝箱を目の前にすると急にIQが下がる。初めて宝箱を見つけた時と同じような反応を見せる。
(それじゃあ開けるわよ……)
宝箱を開けたヒナタ。その中には、初めて宝箱を見つけた時同様、題名の書いていない本があった。それを見たヒナタがさらに目を輝かせる。
(ねえこれって!)
(うん。秘伝書だね。ヒナタは運がいい)
宝箱から出てきた本。それはヒナタたちが待ち望んでいたもの、秘伝書であった。しかし、ヒナタはとある存在を思い出す――そう、カールだ。秘伝書が出たことを隠すのにも無理がある。絶対に何が出たかくらいは聞かれるに違いない。その時に誤魔化すことは無理であろうと考えたヒナタは、カールに内緒でさっさと自分で使っちゃいたいという欲望を一旦脇に置いておき、カールに相談を持ちかける。
「ねえねえ、秘伝書が出たのだけれど、どうする?」
すると信じられないという表情でその本を見つめるカール。
「これが……秘伝書? すげえな。初めて見た」
「どうする? どっちが使う?」
と言いつつ、ヒナタの目は完全に「私に使わせて欲しい」と主張していた。もともとこんな意味の分からない所から宝箱を見つけてきたのはヒナタだ。自分が取るのも不躾であろう。それに自身は十分に経験値を稼がせてもらっている、そう思いカールは自身の欲望を引っ込め、ヒナタに告げる。
「お前が見つけたんだからな。自分で使っちゃっていいぞ」
「嘘、ほんとに!?」
そう言いつつ、目はもう「ありがとう」と言っている。これでは断りようがないではないか。
「ああ、いいぞ」
大袈裟にガッツポーズを見せるヒナタ。
(よし、秘伝書ゲットよ)
(やったね、これでようやく夢見る少女から脱却だね)
(うるさいわね。別にちょっと夢を見たっていいじゃない)
いまだに初回の秘伝書で【夢】というスキルを獲得したことをおちょくってくるキューネ。ヒナタの手は緊張で汗が滲む。ウェアウルフ戦の時にも劣らない手汗ではないだろうか。そうしてヒナタは本を開く。ヒナタの視界が光で満たされる。何かが自分の元へ入ってくるその感覚を再度味わいながら、意識を朦朧とさせる。
(使えた?)
するとまたもや目の前に立っていたキューネ。何かデジャヴを感じて嫌だが、とりあえず普通に返答する。
(ええ)
(それじゃあ、ステータスを確認してみようか)
(言われなくても分かってるわよ……ステータスオープン)
一息ついて自身のステータスを開くヒナタ。前回は期待に期待して、結果的にゲットしたのは「夢」というスキル。あれからいい夢が見られたかと言われるとそんなこともないので、本当に何だったんだろうかと不満に思っていたヒナタ。そして今回は念願のスキル獲得。以前のような失敗をすることはできない。お願いだから何か戦闘に役立つものを……そうして目を開いた先では、スキル欄に一つの項目が追加されていた。
(【変速】……ねえ、これって!)
(ほぼ間違いなく戦闘系のスキルだろうね。やったねヒナタ)
「よっしゃああああああああ!!!」
21階層に響き渡るほどの大きな声を上げたヒナタ。魔物の警戒をすると言って通路を見張っていたカールも、つい後ろを向いてしまうほどの大声だ。しかし、それも無理はない。ヒナタは今日初めて、戦闘系のスキルをゲットした。




