孤独
片付け忘れられた居酒屋のネオンの看板が、太陽に負けながら、情けなく宣伝をしている昼下がり。
ふと気がつくと、フードコートにしか行ったことがない近所のショッピングモールの中の、アパレルショップの並ぶフロアに居た。
無作為に投げつけられる呼び込みと不意に聞こえる笑い声が、見えない刃を左胸に突き刺してくる。
そんな訳ない、自分なんか誰も気にしないなんてわかっていても、刺されることを辞められない。
そうじゃない。
そうじゃないことはわかってる。
嘲笑、憐憫、そんな感情を向けられるほどの繋がりがないだけ。
誰からも矢印を向けられず、自分の指した矢印は誰にも届かず溶けていった。
いつしか視界はぼやけ始め、青く滲んで消えていった。