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魔法陣で幽霊を斬る方法

コウです!エルフの子ども、人の子が成人と呼ばれるくらいの背丈になるには八年はかかると思います!


そんなのはどうでもいいんだよ!


本日の依頼はゴースト退治です



剣で切れずに魔法で倒す必要があるこの手の魔物



斬れるようにするために剣を作りました


というかまた試し斬りだけど


出現する魔物がゴースト系のダンジョンに行きます、依頼はそこのレアドロップ



自分は剣を作成することはできない

師匠はドワーフだったけど、その目線からすると「センスがない」らしい



それでも作った剣

簡単に説明すると


一般の武器屋で売ってる剣を買います


師匠から教えてもらった魔力を通しやすい鉱石をドロドロにします


それをコーティングします


その上から風魔法で魔法陣を彫ります


はい完成


魔法陣のルールには色々あるけど

今回苦労したのは魂魄魔法では角度を使っては行けないところ


書くところが剣なのでそもそもコーティングの時に丸みを帯びた剣を作る、という発想がなかなか出てこなかった



まぁそれは置いといて


完成したのは魂魄魔法を宿した剣、幽霊だって切れます


「ふーん、本当に斬れるの?」


「それを試しに行きたいのです」

マオにダンジョンにいく許可を貰う時のことだけど


「え…やだ、幽霊ってきれないもん」


「や、だから斬れる剣を作ったんだって」


「ほんとぉ?きれなかったらコウを切るからね?」


なんで!?理不尽!


そんなこともありました



「じゃあ記録は取りましたんで、二日出てこなかったら救助隊を派遣しますんで、はい」


あ、はい


ダンジョンの入口で出入りの記録をとってる人からだ


一応手順としては踏んでおかないとね




ダンジョンに入る


「…なんで洞窟みたいな入口からお化け屋敷みたいな中なのよ…」


仕方ない、ダンジョン異世界説があるくらいなので…



洞窟のような入口に入る時、薄い膜のようなものを通過した、するとどうだろう、もうここは屋内のお化け屋敷だ


周りが木の床と壁で歩く度にギシギシ…と軋む音がする


「次の階層には階段で上がるらしいよ凝ってるね」


さすが謎多きどころか謎しかない存在のダンジョン



ぺしっ


…ダメージを貰った

いつも風魔法の加護を展開してる自分がダメージを受けた、ということはなかなか強いゴーストがいるようだ


マオがブンッと剣を振るう


「ねぇ、コウ」


「はい…」


なんとなく言いたいことは分かる


「確かに斬った感覚はあったわ」


そうですか、それは良かった



「でもゴースト系がそもそも見えてないのよね」


そうなんだよねぇ



「魂魄魔法込めたアクセサリー頂戴よ」


「う、拠点でございます…」


はぁ、とマオからため息を貰う



失敗、しっぱい…



「じゃあコウでも切るかァ」


ニコリと微笑むマオ、可愛いけどセリフが怖いですよ?


「まって、まって!書こう、魂魄魔法書くから!」


「はいはい、手の甲?」


「スカート下ろして」


ザシュッ…




「…手加減はしたわ」



「しぬっ…」

加減というか剣の腹で殴るように押し付けてきた感じの斬り方でしたけどね


切り口はないが痛いもんは痛い


ペと

「それで?なんでスカート脱がそうとするわけよ」


ため息しながら回復の魔法陣を貼り付けてくれるマオ


こうなることわかってて殴りませんでした?


「大きさ的に太ももがちょうどいいかと思いまして」



どフッ


「げふ…」


マオがお腹あたりを踏みつけてくる


あぁお…そこは剣で殴られたところ…



「なにがちょうどいいよ、へんたい!」


「いえ、骨が出てないところじゃないと魂魄は書けなくて」


「そういう理由を言いなさい!」


どフッ


ちょ、そろそろしぬっ



「…んぁっ」


…魂魄魔法の寄せ付けない結界を展開する魔法陣の上


「やっ」


マオがよじれていた


「んっ…コウ…はやく」


じゃあよじれないでください


とは口を裂けても言えないので



「まって、おへそはダメだって!」


お腹を見せるように服をまくるマオ


「ひゃわ…」


何処のことせんに触れたのか正座しながらふにゃあ…と後ろに倒れるマオ


太もも吊らない?それ



まぁまだ途中なので…「失礼」


マオに覆い被さるような体制になる


「はわわっ…や、優しくしてね?」



…書くだけですよ!?



「よし、書けたかな?」

マオのお腹に手のひらをのせて魔力を流す


「やんっ」


ビクッと体を震わせるマオ


…変な気分になるのでやめてください



魂魄魔法は円や半円ばかりの急な角度がない珍しい魔法陣の形をしている

全てが滑らかな線のため書くのが難しいのだ


普通は見ることが出来ない幽霊系に反応ができる魔法陣

視覚に変換させる魔法陣

両目に任意で発動できるようにする魔法陣

魔力節約の魔法陣


殴れるようになるのは省いた

そこは剣で試して欲しいからね


今回はこの通りの魔法陣を書いたため少し時間がかかってしまった


「コウ…」


頬を染めて、息を乱しながらうるうるとした目を向けてくるマオ

そんな私はもう戻れない…みたいな雰囲気出してるけど

どうしましたでしょうか…


「はい」


「最後の確認要らなかったよね?」


あ、不味いのでは?


「…さいですね」


ドフゥ…


腰あたりにあったマオの拳がありえない速度でお腹にとんできた



しぬっ…!



「ううん…地獄を見た」


「おはよう、コウ」


いつもの拠点のベッドだ

また戻ってきてる…


「はいこれ、剣の評価よ、私基準で」


あ、たすかりますー


ちなみにマオの今の姿は布の面積が少なくて…下着だよね?ってレベルだ


そしてこれが拠点の部屋着なのだ


だから魔法陣を書く時に変態扱いされるのは割と理不尽だと思うのだ



「何よ、剣を作ったのはコウなんだからそんな目で見ないでよ」


評価に不満?なんて聞いてくるがそうでは無い


まぁいいや


評価の方は剣の丸みに対して大きさが見合ってない、重さが欲しい


これじゃ短剣


とあり、よくキレるし良い剣で効果の方は問題なし


とある


不満どころかありがたい、改善点も出してくれるので目標も定めやすいのだ



…丸みのある大きめの剣だと友達の奇剣職人にもアイデアを貰う必要があるけれど


ひとまずは良しとする



「ねぇコウ」


「なに?マオ」


拠点で目が覚めてから少し遅めの昼食をとっている時のことだ


「これ、どこから来たのよ」


マオが何も無い空間を指さしている

あ、後ろの食器棚のことでしたか?


こほん


まぁお腹の魂魄魔法の影響なのだろう

見えない存在が見えちゃってると


「幽霊とかのゴースト系なら普段もそこら辺にふわついてますよ」


気が散るから魂魄魔法のアクセサリーは外してて今回忘れたわけだし


「いや、それは他にもいるから分かるんだけど…」


魔力を得て凶暴化とかしない限りは放置でいいのだ、見えるだけだし


「この子、誰かの使い魔よ?」


…え?


直ぐにアクセサリーを取りに行く


幽霊系と使い魔の契約を結べる事例を知らない

出来たとして、いるとするなら情報がダダ漏れということだ


この拠点は領主の方から研究の成果とかの代わりに提供してもらってる


情報漏洩は非常にまずい



アクセサリーを付けると確かにいた

幽霊系最弱の魔物と言われるレイスだ


最弱故に存在を保つことすら出来ないはずなのだ


消えてないということは、何者かの干渉を受けているということ


なら、確かに使い魔だろう


「マオ!剣をとって!」


干渉できるようにする魔法陣を書いている暇はないし、情報を取られるのはなるべく避けたい


「わかったわ」


「おおーばれたー?」


レイスが喋った


…自我もある


このレイスは非常に危険だ


「妖精よっ!」


体に住み着かれている妖精に命令をする

後で手痛い反撃のようなものが来るが今はレイスだ


右手を風が纏い、その風は魔法陣に変化していく

魂魄魔法の魔法陣

記憶に負荷をかける魔法陣

消滅させない魔法陣

捕らえる魔法陣


「あびゃーきられたー」


マオがレイスを半分に切る

しかしレイスは消滅しない

他の高位な霊体の魔物と同じような特性


…異常だ


魔法陣で眩しいくらいの右手でレイスを捉えようとする


その瞬間

「きかんめいれー」


キュイン…


二つに分かれたレイスの体が膨らむ

「爆発…!?」



右手を戻し魔法陣を改良する

このまま突っ込むのも放置も得策ではない


捕らえる魔法陣に手を加える


見えない力を抑え込む魔法陣へと


バゴォオンっ


「間に合えっ!」


爆発の中心を包むように魔法陣を展開させる

腕に纏っているため遅延はない



「…コウ?」


「なんとか…って所」


ギリギリ対処をすることが出来た



…たとえば、あんなのに集団で襲われたりでもしたら跡形も無くなる


なんて馬鹿なことを考えながら


「はは…」厄介だったなぁ

一般では魂魄魔法は評価に値されてませんし実用性のなさから認知度も低いです


幽霊は魔法で倒す認識です


魂魄魔法の魔法陣は角を使っちゃいけません…

実際に書けるか今度試して見ますね


頭空っぽにして読んでもらえればいいのですが作者も空っぽで書いてるので忘れそうなのでメモしておきますね

この話は前話から物凄い時間が経っている話で「最後」に随分と近い話です

時系列めっちゃくちゃ!

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