番外編 正月太り編
あけましておめでとうございます!
大晦日にパソコンが壊れたので今回は番外編です。すみません。バックアップはあるのですが、パソコンがないので本編データが開けない状態です。多分1月中には本編に戻れると思います。……多分。
今回は特に意味のないぐだぐだな番外編なので読まなくても本編に差し支えはありません。
「あけましておめでとう!」
「あけおめ!ことよろだな。」
「というわけで、今からおせちの話をするぞ。」
「おせちって何だ?」
メイが首を傾げる。一応ここ3日ぐらいずっと厨房でおせちをコツコツ作ってたんだけどね?しかも一緒に作ってたんだけどな?なんだかわかって無かったかー……。
「昨日まで作ってて今日食べるこれです。」
お重が無かったので皿に乗せたおせちを出す。ニジとリーダーも運ぶのを手伝ってくれた。ミズタマンとトントンは不思議そうにテーブルに並んだ料理を見ていた。
「何かいつもより味付けが濃い料理だよな。」
「昔からある料理だからな。あと、ちょっと保存食感はあるかも。三が日食べたりするし。」
「それぞれに色んな意味があるとか言ってたよな。」
「うんうん。因みに個人的にはお手製のなますがおススメです。」
俺のお手製のなますは柚子の果汁を絞って、それを酢の代わりに使っている。普通のなますが好きじゃない人でもこれなら爽やかでいける!って人もいるんだ。
特に野菜が少ないおせちの中で、果汁も使っててビタミンCも取れる気がするよな!
実際は酸化したりして栄養素については色々変わってる気しかしないけど。とりあえず柚子の果汁を使うことによって、風味アップ。さらに残った皮で年末年始ゆず湯に入れるのだ。個人的には素晴らしいと思っている。
地域によっては魚を入れたりするところもあるみたいだけど俺はタンパク質は追加してない。
「この玉子焼きみたいなの甘くて美味しいな。」
「伊達巻きです。俺も甘い方が好み。」
しょっぱいのは何かカマボコもあるし、もう良いかなーって。
「この黄色いヤツは甘すぎないか。」
メイが指差すのは栗きんとんだ。
「芋の餡に栗の甘露煮を入れてあるんだけど。」
「栗の甘露煮で良くないか。」
メイが言うのは何となくわかる。
「でも金団って言うのはそれで縁起物だし。商売繁盛とかの意味もあるよ?」
メイは微妙な表情で栗きんとんの栗を箸でつまんだ。
「実は?」
「ん?」
「実は好きか?栗きんとん。」
メイが真っ直ぐに俺を見てくる。メイが好きじゃないものに好きと言うのは少し微妙な気がしたけど、自分が好きなら仕方ない。そこで嘘をついてもカッコつけても無理して合わせても仕方ない。
「俺は好きだよ。栗きんとん。」
そういえばメイは箸でつまんだ栗を食べた。好きじゃないならくれたらいいのに。
「うん。わかった。俺に作りかたを教えろ。」
「え?」
「来年は俺が作る。お前が好きなら作ってやる。」
メイは真剣な表情で俺に言った。そうか。そうくるか。よしわかった。
「じゃあメイも好きなおせち教えて。来年も作るから。」
「お雑煮が美味い。」
「おお……。」
メイがそう言ってお雑煮の餅をつつく。
そんなメイから溢れるマシュマロとチョコレートをかじる。
「うん。和食食べてると洋菓子も食べたくなるよな。」
栗きんとんも好きだけどやっぱり一番はメイの感情だなと今年も相変わらず思う。
「うん。今年もよろしくお願いします。」
「おお。ことよろー。」
ただのおせちについての個人的な2人の感想でした。