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第111キロ  きのこと魚

まずはこちらの世界にもあったシイタケだ。栄養ドリンクを作ったりしたときも使ったもの。保存用に作っておいた干しシイタケをサラマンザラに渡す。


「とりあえずそれを住民に配って食べてもらうところから始めよう。」


干しシイタケは良いぞ。干すことによって保存性も増す上に、シイタケの中のプロビタミンDがプレビタミンDになるからな。

つまり人間もシイタケも日光浴するとビタミンDの元がビタミンDにさらに近い形になる。太陽光がなくなったなら普通のシイタケよりも干しシイタケの方が有効だろう。

サラマンザラは干しシイタケをもって王にこのことを報告しに行った。




確かビタミンDの目安量は18歳以上で1日辺り8.5μgだったと思う。耐容上限量は100μgだっけ?


「メイ、ビタミンDが多い食材を探すぞ。とりあえず研究所にあるきのこと魚についてビタミンD含有量を調べよう。」


その間に使い魔の皆には干しシイタケを作ってもらうことにする。どうしても食べる量と食事のバランスを考えると魚が有効な気がする。鮭が魚の中でも結構ビタミンDにおいて有効だと言っていたのは先生だったか。


「基本的にここは森の中だから、魚は川魚なんだよな。」


ビタミンDの含有量を調べるメイの横で呟く。


「川魚だとまずいのか?」

「いや、多分川魚でも欠乏症を起こさないくらいにはなるはずだ。ただ、どちらかというと海の魚の方がビタミンDを多く持っている気がしてだな。あと町の人たちの魚をこっちから供給するのは資源の問題的にも時間的にも将来的にもよろしくない気がしてだな。」

「確か陽光町は近くに海があった気がするな。」

「そうなの?」

「ただ……魚があまり好きじゃないからその海に面してる町とも付き合いがない……って話を聞いたことがある。光の国で魚を食べない町は珍しいから。」

「独特な食文化ってそれか。」


魚の入手は陽光町の方で行った方がよさそうだな。でも食文化として魚を食べないならきのこで責めたほうが良いのだろうか。


「シイタケとかきくらげとか。」

「人面茸とかどうだ。」

「何それ?!」

「これだな。」


メイが見せてくれたのはエリンギのようなきのこ。ただし柄の部分が彫が深い人間のようになっている。


「怖いんですが……。」

「ちなみにビタミンDは……そこまで多くないな。きのこにしてはタンパク質が多めだぞ。」


錬金術で調べた栄養成分を報告してくれる。だけどその見た目でタンパク質が多いきのこってただのホラーな気がするよ。


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